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リスティング広告とは?ビジネスパーソンが知っておくべき運用と費用の基礎知識

リスティング広告とは、検索したキーワードに連動して検索結果画面に表示される広告のことを指します。Webマーケティングの成功、そしてその先の成約には欠かせない手法です。

広告というと代理店に依頼するものと思われがちですが、リスティング広告の仕組みと費用相場を押さえておけば、自分で広告を出して効果的に運用することができます。 

そこで今回はリスティング広告の仕組みや運用方法などの基礎知識に加えて、費用相場などもわかりやすく解説していきます。メリットやデメリット、SEOとの違いも解説していくので、ぜひ参考にしてください。

リスティング広告って何?

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リスティング広告とは、簡単にいうと検索キーワードに連動して表示されるテキスト広告のことです。「検索連動型広告」とも言います。

ユーザーが興味のあるキーワードに関連する広告を狙って表示できるため、問い合わせや会員登録、資料請求、購入などのCV(コンバージョン)に繋がりやすいのが特徴です。

また、ユーザーが広告をクリックしたときに課金される「クリック課金型」の広告で、PPC(Pay Per Click)広告ともいいます。

日本では「Google広告」「Yahoo! 検索広告」が代表的なリスティング広告のプラットフォームになります。最近ではBingの登場で「Microsoft広告」も注目を集めています。

リスティング広告の基礎知識

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リスティング広告は、Google やYahoo!など利用者数の多い検索エンジンの検索結果画面に「スポンサー」として表示されます。

検索結果で1位に表示される記事よりも上に表示されるので、ホームページのアクセス数アップや認知拡大など、戦略的に活用できます。また、検索結果ページの下部にも表示されています。

実は初心者にもわかりやすいリスティング広告の仕組み

リスティング広告が表示される仕組みについて、基本的なことを知っておきましょう。簡単な流れは以下の通りです。

1.広告を設定する
2.ユーザーがキーワードで検索する
3.検索結果ページに広告が表示される
4.広告から指定のURLへ飛ばす

1.広告を設定する

リスティング広告を始めるには、まずはアカウントを作成します。初めての場合はGoogle広告がわかりやすくておすすめです。

Google広告の場合、訴求したい商材ごとに「キャンペーン」を設定し、さらに訴求内容別に「広告グループ」を設定します。広告グループごとにリスティング広告として配信される「テキスト広告」を設定し、検索連動で表示したい「キーワード」を設定していきます。

さらにキャンペーンごとに1日の予算を設定します。1日あたりの上限金額は自由に設定することができます。

2.ユーザーがキーワードで検索する

支払い方法を登録し、広告審査が終了すればリスティング広告が配信されます。広告の審査は1営業日ほどで完了します。

3.検索結果ページに広告が表示される

検索キーワードに連動して、関連度の高い広告が検索結果に並んで表示されます。

リスティング広告は広告文に何を書くかで成果が大きく変わってきます。運用しながらキーワードを追加したり除外することが可能です。成果が出やすいキーワード、成果が出ないキーワードを観察しながらチューニングをしていきます。

キーワードはあてずっぽうで設定するのではなく、サジェストキーワード共起語(キーワードといっしょに使われる言葉)を抽出して、検索ボリュームはどのくらいかを調べてみましょう。キーワード候補や検索ボリュームを調べるには以下のツールが簡単で便利です。

例えば、ラッコキーワードにビッグ―ワード(不動産、勤怠管理、オフショア開発など)を入力してサジェストキーワードや共起語を含めたキーワードを洗い出し、コピペしてキーワードプランナーで検索ボリュームを調べる方法もあります。

4.広告から指定のURLへ飛ぶ

広告をクリックしたときに飛ばすページは任意で設定できます。多くの場合はLP(ランディングページ)や資料請求フォームへ飛ばすようにします。

広告はクリックごとに課金される仕組みなので、インプレッション(広告の表示回数)に対してクリック率はどうかというCTRが指標になります。

キーワードと同じように広告文もチューニングできるので、1~2週間ほどのスパンでCTRを観察しながら最適化していきましょう。

リスティング広告の掲載順位はオークションで決まる

Googleなどの検索結果画面に表示される広告を見ていると、広告にも掲載順位があることがわかります。

この広告の掲載順位は「オークション」で決まります。Google広告の場合、リスティング広告には3~4の掲載枠があるため、同じキーワードで複数の広告が出稿されている場合は、ユーザーが検索をするたびにオークションが行われます。

オークションの勝敗を決めるのは「上限クリック単価(入札単価)×品質スコア」で算出される広告ランクです。「1日あたりの上限金額」は掲載順位には加味されないので混同しないようにしましょう。

ここで重要なのは、金額だけでなく品質スコアも重要になることです。品質スコアとは、広告文や推定クリック率、ランディングページの使いやすさといった要素を考慮して10段階で評価している数値です。

具体的な例を見てみましょう。

 入札単価品質スコア広告ランク掲載順位
企業A400円31,2003位
企業B350円51,7502位
企業C300円72,1001位

入札単価がもっとも高いのは企業Aですが、品質スコアが低いので広告ランクが上がらず、3社の中では掲載順位が最下位となっています。 

そのため、広告やランディングページの質を高めて品質スコアを上げれば、多額の予算を投入している他社よりも上位に表示させることができます。

リスティング広告とディスプレイ広告の違い

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ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリの専用枠に表示される広告です。テキストだけではなく、バナーや動画広告を配信することもできます。

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▲Yahoo!の例

多くのユーザーにアピールできる広告なので、潜在顧客への訴求にも有効です。一方、リスティング広告は能動的に検索している顕在顧客への訴求に適しています。

リスティング広告とSEOの違い

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リスティング広告を掲載するためには、出稿する媒体に広告料を支払う必要があります。費用は発生しますが、即効性が高く、掲載期間や訴求内容を柔軟に変更できるのは大きなメリットです。

SEOとは、コンテンツの質を高めて自然検索結果の上位を狙う施策です。上位に表示されても掲載料はかかりません。ただし、結果が出るまでには多くの時間と労力が必要になります。掲載期間や訴求内容をコントロールすることもできません。

どちらにもメリットとデメリットはあるため、短期的にはリスティング広告を活用し、中長期的な視点ではSEOを検討するというのが理想的な方法と言えます。

扱っている商材やクリック単価によって使い分けるのも方法のひとつです。リスティング広告のCVR(コンバージョン率)は約1%とされているため、1クリック100円であれば、CPA(コンバージョン単価)は10,000円となります。商材の価格が10,000円以上でなければ赤字です。

このように、リスティング広告を活用しても赤字になる場合は、SEO対策をして継続的な集客を行いながら、ディスプレイ広告で認知度を高めていく方が効果的でしょう。

リスティング広告の5つのメリット

リスティング広告には、主に次のようなメリットがあります。

購買確度の高いユーザーにアプローチできる

特定のキーワードで検索しているユーザーのニーズは明確です。そのため、キーワードとの関連性が高いときだけ表示されるリスティング広告を活用すれば、クリック率とコンバージョン率の大幅な向上が期待できます。

不特定多数に表示される広告よりも効率的であるため、掲載費用を抑えられるというメリットもあります。

掲載までに時間がかからない

各媒体の広告管理画面にアクセスして設定を済ませるだけで、24時間365日いつでも広告を配信することができます。

配信結果に応じて柔軟に対応できる

配信した広告の成果は、管理画面からリアルタイムでチェックできます。成果が出ないときや、クリック単価が高騰した場合は、すぐに広告の掲載を停止することも可能です。

少額から始められる

Google広告は1,000円、Yahoo!検索広告は3,000円の前払いから始められます。多額の広告費を確保できない中小企業や個人事業主でも気軽に取り組めるのは大きなメリットです。

スムーズにリード情報を獲得できる

オンラインでリードを獲得する際、自社ホームページを充実させる、SNSを活用する、SEO対策をするなどの方法が考えられますが、どうしても時間がかかってしまいます。

リスティング広告なら確度の高い見込み顧客にアプローチできるため、スムーズにリードを獲得することができます。

リスティング広告からLP(ランディングページ)へ誘導し、ホワイトペーパーのダウンロードフォームや資料請求フォームへ連絡先を入力してもらう流れが一般的です。

リスティング広告の4つのデメリット

運用を開始する前に、リスティング広告のデメリットも確認しておきましょう。

視覚的な訴求ができない

リスティング広告はテキストで構成されるため、画像や動画のように視覚的な訴求ができません。ビジュアルが重視される製品やブランドイメージを伝えたい場合は、他の広告を活用した方がいいでしょう。

広告を避けるユーザーがいる

リスティング広告はひと目で「広告」と分かるため、一部のユーザーに敬遠される傾向があります。顕在ニーズに有効でも、「広告である」というだけでクリックしないユーザーがいることは忘れないようにしましょう。

キーワードによっては競合性が高い

人気の高いキーワードは平均クリック単価が上昇して、費用対効果が悪化することもあります。運用成果を上げるには、費用対効果の高いキーワードを選択する技術が必要です。

リスティング広告の費用相場

1日あたり1,000円~3,000円から出稿できますが、金額が低すぎると思うようにインプレッション(表示)がされないことがあります。逆にキーワードを追加しすぎると、朝のうちに予算を使い切ってしまうことがあります。

例えば最初は月間予算を10万円~30万円にして、1日の上限金額を決めていくと良いでしょう。ただし、費用相場は宣伝する商材や狙ったキーワードによっても大きく異なります。 

リスティング広告の予算を決める方法

広告の予算を決める方法は次の2つです。

1.CPA(コンバージョン単価)とCV数(コンバージョン数)から決める

目標としているCPAとCV数が明確な場合は、下記の方法で広告費を算出できます。

広告費=目標CPA×目標CV数

目標CPAは粗利などから逆算して仮の数字を設定し、運用後に現実との差を埋めるように調整していくといいでしょう。

2.平均クリック単価で決める

リスティング広告はクリック課金制なので、クリック単価でも総広告費を決められます。

広告費=平均クリック単価×クリック数

許容できるクリック単価の上限はコンバージョン率によっても変わってくるので、事前に下記の計算式で算出しておきましょう。

許容できるクリック単価の上限=目標CPA×想定CV率

想定していたCV率と実際の数値に差が生じた場合は、上限クリック単価やキーワードの変更も視野に入れて再検討する必要があります。

リスティング広告で覚えておきたい成果指標

ここでリスティング広告に特有の成果指標をまとめてみます。Webマーケティングではよく使うので、用語の意味を覚えておくと役に立ちます。

用語意味
インプレッション
(IMP)
広告が表示された回数
クリック数広告がクリックされた回数
クリック率
(CTR/Click Through Rate)
インプレション数に対して広告がクリックされた割合
平均クリック単価
CPC/Cost per Click)
クリック1回あたりの費用
コンバージョン数
(CV)
広告をクリックして会員登録や購入などの目標を達成した回数
コンバージョン率
(CVR/Conversion Rate)
広告クリック数に対してCVした割合
コンバージョン単価
(CPA/Cost per Acquisition)
1件のコンバージョンを獲得するためにかかった費用

リスティング広告のまとめ

リスティング広告 とは?

リスティング広告とは、日本語では「検索連動広告」と言い、検索エンジンの検索結果に連動して掲載される広告のことです。
例えば、Google広告やYahoo!広告が挙げられます。
ユーザーが広告をクリックすることによって、料金が発生します。
ユーザーが実際に検索した検索結果に連動して広告が表示されるので、購買意欲の高い顧客に直接アプローチすることができると言えるでしょう。
見込み顧客にアプローチできるので、売り上げに繋がりやすくなるというメリットがあります。
また、1000円から掲載できるというメリットもあります。
しかし、競合他社との競争が激しい世界ですので、掲載順位を争うために費用がかかってしまう可能性もあるのです。

◆関連用語

リスティング広告を活用すれば、能動的に情報を収集しているユーザーに対して、効率的に自社の商材をアピールできます。短期間で即効性のある訴求方法としても活用できるため、SEO対策と併用しながら費用対効果の高い広告運用を実現させましょう。

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Akala Note編集部


右も左もわからないままIT企業に入社。研修でテレアポ、テレマーケティングのおもしろさにはまり、インサイドセールス部門に配属を希望。法人営業、マーケティング部門も経験し、いまでは新人研修も担当する。BtoB営業・マーケティングのオールラウンダーをめざして奮闘中!

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