WebマーケティングとSEOはとても深い関係があります。また、SEOと似た言葉にSEMというものもあります。
この記事では、SEOとSEMの基礎知識を解説します。また、SEOとSEMの違いや、SEOとSEMをどのように使い分けると効果的かもわかりやすく説明します。せひ、最後までご覧ください。
SEOとは?何の略語?
SEOとはSearch Engine Optimizationの略で、日本語では「検索エンジン最適化」と訳されます。
ユーザーがインターネット検索をしたときに、自分のWebサイトが検索結果の上位に表示されるよう、検索エンジンに評価されるコンテンツを作ることを「SEO対策」といいます。
検索エンジンについて
代表的な検索エンジンは「Google」「Yahoo!」「Bing」で、GoogleとYahoo!は同じ検索エンジンを使用しています。そのため、GoogleとYahoo!ではほぼ同じ検索結果になります。
日本ではGoogleとYahoo!が70%以上のシェアを占めているといわれています。そのため、一般的にSEO対策といえば、Googleの検索エンジンに対して行っていると考えて問題ありません。
SEOによく似たMEOとは?
スマートフォンの普及により、SEOとは違う検索エンジン最適化の手法が注目されています。それはMEOと呼ばれ、Googleマップでの検索結果で上位表示をめざすものです。
MEOとはMap Engine Optimizationの略で、「マップエンジン最適化」と呼ばれます。MEOも広い意味ではSEOに含まれます。特定の地域名を含むキーワードで検索上位表示をめざすため、ローカルSEOと呼ばれることもあります。
具体的にはGoogleビジネスプロフィール(旧:Googleマイビジネス)に登録している店舗情報を最適化し、Googleマップ上での上位表示を狙うというものです。特に実店舗があるビジネスに効果的で、スマホの検索結果ページからそのまま店舗への集客が可能になるというメリットがあります。
SEMとは?
SEMとはSearch Engine Marketingの頭文字を取った言葉です。日本語では「検索エンジンマーケティング」と呼ばれます。
SEMは検索エンジンを活用したマーケティング手法で、先に説明したSEOもSEMの手法の一つです。言い換えると、SEMの中にSEOが含まれています。
リスティング広告もSEMのひとつ
このSEMの中には、SEOの他にリスティング広告があります。
リスティング広告はユーザーが検索したキーワードに応じて、検索結果の最上部に広告を表示するものです。
SEOで上位表示させたものとは違い、ユーザーが広告をクリックするごとに料金が発生します。このクリック数に応じて課金するシステムはPPC(Pay Per Click)といいます。
リスティング広告のクリック単価は、オークションで決定。キーワードに対して他の出稿者がいれば、入札金額で検索結果の表示順位が決まります。そのため、人気のあるキーワードのクリック単価は高くなります。
SEOとリスティング広告の違い
同じSEMの中にあるSEOとリスティング広告ですが、施策としては大きな違いがあります。ここでは、SEOとリスティング広告の違いを解説します。
コスト
・SEO SEOはコンテンツの作成を外注しなければ費用が発生しません。Googleから評価される良質なコンテンツを作成できさえすれば上位表示されます。 |
・リスティング広告 リスティング広告は先に説明した通り、入札で決まったクリック単価が必要です。そして、クリックされる回数に応じて費用がかかります。 |
施策の効果が出るまでの時間
・SEO SEOではコンテンツを作成しても、すぐには検索結果上位に表示されません。検索エンジンのクローラーが巡回してコンテンツ情報を収集し、順位づけを行うからです。 新しく作ったサイトなどでは、結果が出るまでに3か月以上かかるといわれています。また、Googleは検索エンジンのアルゴリズムを公開していないので、SEO対策をしても思った通りの検索結果になるとは限りません。 |
・リスティング広告 SEOに対してリスティング広告では、入札価格を高く設定すれば簡単に検索結果上位表示ができます。また、効果もリスティング広告を出稿してすぐに表れます。 |
クリック率
・SEO SEOとリスティング広告では、クリック率に差があります。もちろん、検索結果の上位ほどクリックされることは、SEOでもリスティング広告でも同じです。 しかし、ユーザーは広告を避ける傾向があるので、クリック率が高くなるのはどちらかといえばSEOになります。 |
・リスティング広告 リスティング広告のクリック率は、約2~6%といわれています。一方、SEOで検索結果が1位になれば、約30%という高いクリック率になります。 |
SEOとリスティング広告は施策ごとに使い分けを
SEOとリスティング広告は特徴が大きく違います。しかし、この特徴の違いをうまく生かせば、高い効果を上げられます。
即効性を期待するならリスティング広告
即効性を期待するのであれば、リスティング広告は効果があります。
リスティング広告は、出稿すればすぐに効果が表れます。また、入札価格やキーワード選定により、検索結果のコントロールが可能です。PDCAを回してチューニングしていくことで、より高い効果が期待できるでしょう。
ただし、ユーザーのクリックごとに費用が発生するため、コストには常に意識を向ける必要があります。
長期間の効果を期待するならSEO
SEOは、結果がでるまでに時間が必要です。しかし、一度検索結果上位に表示されるようになれば、その効果は長期間続きます。さらに、良質なコンテンツを追加していくことで、検索結果の順位が上がります。
SEOで検索結果の順位を維持するためには、ユーザーがどのキーワードで流入しているのか、どのコンテンツのアクセスが多いのかという分析は欠かせません。
また、Googleが検索アルゴリズムをアップデートすることもあるので、検索順位変化のモニターやリライトなども必要です。
コンテンツの量で使い分ける
サイトのコンテンツの量が多いのであれば、SEOがおすすめです。良質なコンテンツを多く作ることにより、Googleからの評価が高まるからです。
反対にコンテンツの量が少ないのであれば、リスティング広告が向いています。コンテンツの量が少ないと、検索にヒットしにくく、検索結果上位が狙えないからです。
リスティング広告であれば、たとえコンテンツがひとつであったとしても、成果を上げられるでしょう。
まとめ
ここまでSEOとSEMの違いについて説明してきました。SEOは検索エンジン最適化で、Google検索で上位表示させる手法です。
また、広義のSEOの中にはMEOも含まれます。MEOはマップエンジン最適化で、Googleマップで検索結果上位を狙うものです。MEOはスマートフォンのGoogleマップの検索結果に反映されるため、実店舗があるビジネスオーナーから注目されています。
SEMはサーチエンジンマーケティングのことで、SEOとリスティング広告が含まれます。
リスティング広告は出稿すれば、広告として検索結果上部に表示できるものです。クリック単価でユーザーがクリックするたびに費用が発生します。その一方で、即効性が期待できます。
SEOとリスティング広告はまったく手法が違うものです。しかし、SEOとリスティング広告の違いを生かせば、より良い運用が可能です。
Webマーケティングにおいて、とくにSEOやリスティング広告の理解は必要になります。ぜひ、これを機会にさらに理解を深めてみましょう。