ウェビナーとは、ウェブ(Web)とセミナー(Seminar)を掛け合わせた造語で、Webを介したセミナーという意味です。オンラインセミナー、インターネットセミナーとも呼ばれます。
BtoBマーケティングの手法のひとつとして注目されている「ウェビナー」は、メリットが多く、対面での活動に代えて導入する企業が増えています。
今回は人気のウェビナーツールであるZoomを例に、ウェビナーのやり方や参加方法、料金について詳しく解説します。
ウェビナーとは
ウェビナー とは?
ウェビナーとは、Webとセミナーを合体させた造語です。
別名称としては、Webセミナーやオンラインセミナーとしても認知されています。
ウェビナーは、言葉のとおり実際に対面して行われるのではなくインターネットを利用して開催されるセミナーのことをいいます。
ウェビナーに参加するためには、インターネット環境は必須ですがインタへ―ネット環境さえあれば全国どこからでも配信や視聴ができるメリットがあります。
ウェビナーを配信・視聴するための端末は、パソコンやスマホなど多岐にわたります。
また、ウェビナーではリアルタイム配信や録画配信など用途に応じて配信形態が変わります。
◆関連用語
ウェビナーの種類
ウェビナーには2種類あります。リアルタイムでセミナーの映像と音声を配信するウェビナーを「ライブ配信型ウェビナー」、事前に撮影・編集した動画を配信するウェビナーを「録画配信型ウェビナー」といいます。
「ライブ配信型ウェビナー」はリアルタイムで質疑応答できるのがメリットですが、指定した日時に登壇者をアサインし、通信や失言など予期せぬトラブルが起こりうる点はデメリットです。
「録画配信型ウェビナー」はあらかじめ撮影・編集した動画を配信するため、何度でも同じウェビナーを開催できるのがメリットです。ただし、質疑応答や参加者の反応を確認しながらの進行はできないので、単調になりがちなのがデメリットです。
ウェビナーマーケティングとは
ウェビナーを開催する大きな目的は「リードジェネレーション」と「リードナーチャリング」にあります。この点は、対面型のセミナーと同じですね。
また、まだ課題やニーズを認識していないけど、将来的に商品やサービスを購入する可能性がある潜在顧客を広く獲得することもできます。
商品やサービスの認知度や購入意欲を高めるウェビナーは、BtoBマーケティング戦略のひとつとして注目を集めています。
コストをかけずに潜在顧客を集められる
BtoBマーケティングは、BtoCマーケティングに比べて顧客の母数が圧倒的に少ないです。商圏を広げるには、遠方にも出張する必要があるでしょう。
ウェビナーなら交通費や宿泊費、会場費も不要で、移動時間もかかりません。参加者側の負担を減らせるのもメリットです。
PC1台でもウェビナーの配信は可能ですが、追加でWeb会議用のマイクやリングライトもあるとより質がアップします。どちらにしても最小のリソースで運営できるのは魅力です。
見込み顧客リストの獲得
ウェビナーを事前申し込み制にすることで、企業名や役職、部署名、氏名などの顧客情報を入手できます。そのまま見込み顧客リストとして活用できるのは大きなメリットですね。
ウェビナーの参加者は、なんらかの課題を抱えています。段階的に自社の商品やサービスを紹介することで、商談にも繋げやすいでしょう。
リードナーチャリングから商談へ
リードナーチャリングとは「顧客育成」という意味で、自社の商品やサービスに興味を持っている見込み顧客の購買意欲を高めるための施策のことをいいます。
BtoBマーケティングでは、商品やサービスの購入に至るまで、中長期的な戦略が必要になります。「時間と場所を選ばない」「記憶に残りやすい」という特性を活かし、ウェビナーをリードナーチャリングに活用する企業は多いです。
目的によってウェビナーのテーマも変わる
リードジェネレーションが目的なら、自社商品やサービス領域の課題解決がテーマになります。また、リードナーチャリングが目的なら、自社商品やサービスの使い方や導入事例、差別化ポイントの解説がテーマになります。
Zoomウェビナーの特徴とメリット
ウェビナーをするには配信ツールが欠かせませんが、ウェビナー機能の充実した「Zoom」をおすすめしたいと思います。
Zoomにはよく知られているZoomミーティングとは別に「Zoomウェビナー」の機能も用意されています。
Zoomウェビナーでは「ホスト」「パネリスト」「視聴者」の3つのロール(役割)があり、それぞれに権限が付与されています。
セミナーの開催者は「ホスト」、登壇者は「パネリスト」になります。Zoomウェビナーでは、ホストとパネリストのみが画面共有でき、視聴はミュート設定の視聴専用モードで参加します。
また、接続が安定しているので、音声や映像が途切れることなくウェビナーの進行が可能です。大規模なウェビナーもスムーズに開催できるので、BtoBウェビナーにおすすめです。
Zoomウェビナーのメリット
Zoomウェビナーには、ウェビナー開催に必要な機能に加え、BtoBマーケティングに必要な機能も備わっています。
- 視聴者はアプリのインストール・アカウント作成不要
- 最大1万人まで視聴可能
- 最大300人のパネリストが参加可能
- YouTube、Facebookへのストリーミング配信
- 参加者リスト、分析レポートの取得
- 挙手や投票によるリアクション、チャットでの質疑応答が可能
- MA・CRMツールとの連携
例えば、MAツールであるHubSpotと連携させることで、Zoomに登録されたメールアドレスがHubSpotにも自動で登録され、ウェビナー前後のコミュニケーションシナリオを綿密に設計することができます。
また、「分析レポート」ではZoomウェビナー終了後、登録者(事前申し込み者)リスト、出席者の詳細情報、パフォーマンス、Q&A、投票結果をCSVファイルで取得できます。
アンケートとあわせて分析することで、視聴者の興味関心度合いを推測することができ、次の施策にも繋げやすくなります。
ZoomウェビナーとZoomミーティングの違い
ZoomウェビナーとZoomミーティングはよく似ていますが、比べてみると、やはりウェビナーに特化した機能が追加されています。一覧にまとめてみました。
Zoomミーティング | Zoomウェビナー | |
参加人数 | 無料ライセンスでは最大100人 大規模ミーテイングアドオンでは最大1,000人 | ライセンスに応じて最大 100~10,000人 |
費用 | 無料/有料 | 有料 |
画面共有 | 〇 | 〇 |
カメラ・マイク操作 | 〇 | ホスト/パネリストのみ |
参加者リスト | すべての参加者に表示 | ホスト/パネリストのみ |
メール通知 | × | 〇 |
チャット | 〇 | 〇 |
リアクション | 絵文字 | 挙手のみ |
質疑応答 | × | 〇 |
字幕 | 〇 | 〇 |
録画 | 〇 | 〇 |
ライブ配信 | 〇 | 〇 |
PayPalの統合※ | × | 〇 |
ブレイクアウトルーム※ | 〇 | × |
MA・CRM連携 | × | 〇 |
※PayPalの統合…有料ウェビナーが開催できる機能
※ブレイクアウトルーム…ミーティングを最大50まで分割できる機能
Zoomウェビナーの料金設定
とても機能が充実しているZoomウェビナーですが、気になるのが費用です。
Zoomミーティングは無料でも利用できますが、Zoomウェビナーを開催するには有料プランへの加入とアドオンの購入が必要になります。
プランの詳細や支払い方法については、公式ホームページをご参照ください。
Zoom有料プラン料金
プロ | ビジネス | エンタープライズ |
2,000円/月 | 2,700円/月 | 2,700円/月 |
※エンタープライズプランにはウェビナー500人プランが含まれています。
Zoomウェビナーアドオン料金
参加人数 | 料金 |
500人 | 10,700円/月 |
1,000人 | 45,700円/月 |
3,000人 | 133,100円/月 |
5,000人 | 334,700円/月 |
10,000人 | 872,300円/月 |
10,000人~ | 要問い合わせ |
Zoomウェビナーの使い方
実際にZoomウェビナーを開催するときは前準備が必要です。ウェビナーの企画、集客プラン、当日の進行、商談化の流れなどを抑えておくようにしましょう。
1.ウェビナーの企画
最初にターゲットを決め、ウェビナーのテーマとタイトルを固めましょう。
潜在顧客に向けてのウェビナーなのか、検討段階にいる見込み顧客向けのウェビナーなのかによってテーマが変わってきます。「目的・ゴールは何か」を考慮するようにします。
2.Zoomウェビナーの開催予約
企画ができあがったら、Zoomウェビナーのマイページから開催日時、アンケート内容などの必要事項を登録します。氏名やメールアドレスなど、 営業リスト 作成に欠かせない情報は「必須」設定することもできます。
また、オプションで事前登録用の申し込みフォームを作成することができます。事前登録用URLが取得できるので、コピーして使用します。詳しい操作方法は公式ホームページでも確認できます。
3.パネリストのアサインとスライド作成
パネリスト(登壇者)を社内、もしくは社外からアサインします。打ち合わせをして、ウェビナー向けの資料作成も依頼しましょう。
4.集客をする
Zoomウェビナーの準備が整ったら集客を始めます。
リードジェネレーションが目的ならリスティング広告やSNS広告が効果を発揮するでしょう。リードナーチャリングが目的なら、ハウスリストへのメールマガジンが適しています。
5.ウェビナーのリハーサルをする
実際のウェビナーを想定して運営フローの確認をします。時間内に収まるかどうか、スライド資料に不足がないかのチェックも重要です。Zoomウェビナーでは、本番の数日前から「練習機能」も使えます。
5.リマインドメールを送る
ウェビナー開催の1週間前、当日の1時間前くらいにリマインドメールを送ります。Zoomウェビナーから送信できるので、ぜひ活用しましょう。
6.ウェビナーを実施する
パネリストはウェビナーに集中し、ホストは進行やタイムキーピング、ウェビナーの録画などを行います。質疑応答の受け付けやウェビナー終了後のアンケートなどのアナウンスも適宜行います。
7.フォロー
ウェビナーは開催して終わり、ではありません。必ずフォローメールを送るようにしましょう。
メールには参加のお礼はもちろん、ウェビナー時の質疑応答で聞けなかったことなどは、メールなどで受け付ける旨も記載します。
また、アンケートフォームを用意し、「無料相談」へ誘導することもできます。もちろん、資料のダウンロードURLでも構わないので、インサイドセールスへ繋げるなどの施策を打つようにしましょう。
Zoomウェビナーへの参加方法
Zoomウェビナーに視聴者として参加するには、事前にメールアドレスを登録して、メールで送られる参加URLをクリックするだけでOKです。ホスト側の設定で、ウェビナー参加時に名前やメールアドレスの再入力を求めることもできます。
案内に従って進むと「待機室画面」になることがありますが、ホスト側の準備が終わり次第、自動的にウェビナーが開始されます。ウェビナー中は、チャットや挙手、Q&Aの機能を使うこともあります。
まとめ
BtoBマーケティングにおいて、リードジェネレーション、もしくはリードナーチャリングの手法として注目されている「ウェビナー」。
インターネット配信という特性を活かすことで、より広い潜在顧客にアピールすることができます。また、場所を選ばないので、移動などのコストがかからないのもメリットです。
なかでも「Zoomウェビナー」はBtoBマーケティングに最適な機能を多数備えており、視聴者側も手軽に参加できることから人気のツールです。
MAやCRMとの連携も可能なので、より効果的なBtoBマーケティングが可能です。リードが少ない、営業リストが足りない、というときはウェビナーを試してみる価値がありそうです。
営業リストの作り方、東証上場企業についての記事もぜひ参考にしてください。
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