インサイドセールス

PUSH型営業とは?BtoB営業の成果を高める手法と効率化のコツ

BtoB営業には大きくわけて、「プッシュ型営業」「プル型営業」の2つがあります。

それぞれメリット・デメリット、営業手法に違いがあるため、自社商品やサービスを売り込むときには戦略的に営業プランを考える必要があります。

今回はプッシュ型営業とプル型営業の違い、営業の成果を高める手法とコツについて解説します。

※2022年6月13日に公開した記事を更新して再編集しています

PUSH(プッシュ)型営業とPULL(プル)型営業の違い

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プッシュ型営業とプル型営業には、その名の通り明確な違いがあります。それぞれの意味や特徴を知っておきましょう。

プッシュ型営業とは

プッシュ型営業とは、企業が顧客にアプローチし、自社の商品やサービスをアピールする営業手法のことをいいます。

企業側から積極的に「押す」営業手法のため、PUSH(プッシュ)型営業と呼ばれます。アウトバウンド営業新規開拓営業と呼ばれることもあります。

いわゆる飛び込み営業ということになるため、営業相手のニーズや興味関心度合いは不明です。そのため、難易度が高めの営業手法になります。

プル型営業とは

プル型営業とは、プッシュ型営業とは逆に顧客からのコンタクトを待つ営業手法のことをいいます。

企業側から顧客にアプロ―チすることはなく、顧客側から問い合わせや資料請求などの反応があってから営業活動を開始します。顧客の反応を「引く」営業手法のためPULL(プル)型営業と呼ばれます。インバウンド営業反響営業とも呼ばれます。

★あわせて知っておきたいBDRとSDR

インサイドセールスを導入した分業型のセールスモデルでは、プッシュ型の営業を行うポジションをBDR(ビーディ―アール)と呼びます。プル型の営業を行うポジションをSDR(エスディーアール)と呼びます。

SDR/BDR/ADR とは?

SDRとはSales Development Representativeの略で、インサイドセールスポジションのひとつ。
マーケティング部門から引き継いだリードを商談化して、営業担当者へと引き継ぐ役割を担うインバウンド型の営業手法です。
「反響型」とも呼ばれます。
反対にBDRとはBusiness Development Representativeの略で、新規顧客を見つけるためにアプローチを続けるアウトバウンド型の営業手法です。
「新規開拓型」とも呼ばれます。
よく似た言葉のADRとはAccount Development Representativeの略で、マーケティング部門から引き継いだ見込み顧客リストを評価し、営業担当へ引き継ぐべき顧客かどうかを判断する役割を担います。

◆関連用語

プッシュ型営業の営業手法、メリットとデメリット

プッシュ型営業は、企業が自社の商品やサービスを潜在顧客に対して積極的に売り込む営業手法です。

飛び込み営業、テレアポ営業、メール営業、DM営業などの方法があり、これまで付き合いのないエンタープライズ企業(大手企業)と取り引きできるチャンスも広がります。

プッシュ型営業のメリットをまとめると、次の通りです。

  • 確度の高い顧客層にアプローチすれば高い成果が期待できる
  • 潜在顧客に直接アプローチできるためリード獲得率が高い
  • 自社の商品やサービスの認知度を高めることができる
  • 潜在顧客のニーズを掘り起こしながら提案ができる
  • 契約締結までの期間が短い

しかし、プッシュ型営業にはデメリットもあります。

  • 営業担当者の負担が大きい
  • クレームを受けやすい
  • 非効率になりがち
  • 営業リストが必要になる

プル型営業の営業手法、メリットとデメリット

プル型営業は企業が自社の商品やサービスを、潜在顧客に見つけてもらうための仕組みを作ることから始まります。

ウェブサイトやオウンドメディアの運営、ホワイトペーパーダウンロード、ソーシャルメディア、メルマガ、Web広告、セミナーやイベントの開催などを起点に問い合わせを獲得することがプル型営業にあたります。

プル型営業のメリットは次の通りです。

  • 営業担当者の負担が少ない
  • クレームを受けにくい
  • アポ獲得率や成約率が高くなる

もちろんプル型営業にもデメリットがあります。

  • 問い合わせ数のコントロールができない
  • 軌道に乗るまでに時間がかかる
  • Webマーケティングの知識が必要

プッシュ型営業とプル型営業のどっちがおすすめ?

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営業活動を効率化して、成果を最大化するには、プッシュ型営業とプル型営業を使い分けることが重要です。

例えば、オウンドメディアやSNSで認知度アップの施策を行うプル型営業を行いながら、営業リストをもとにテレアポを行うプッシュ型営業を行うことで、それぞれのデメリットをカバーしつつ、相乗効果が期待できるようになります。

どちらの営業手法にもメリットとデメリットがあります。それらを理解した上で、両方の営業手法を上手に取り入れていくことで営業効率がアップします。

プッシュ型営業は営業リストをどう作るかが成功のカギ

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新規顧客開拓をしようという場合、やはりプッシュ型の営業手法も必要になります。

プッシュ型営業では、営業リストに積極的にアプローチしていくため、認知度が低い商材の新規開拓にも有効です。潜在顧客へ積極的にアプローチすることで、接点のない企業と取り引きができるチャンスが生まれます。

そのため、営業リストを作る際は、過去に取引のあった企業の規模や特徴を洗い出し、それに近い企業をリストアップします。また、思いがけない業界や職種にニーズが隠れているかもしれないので、見込み顧客の仮説を立てて営業リストを作っていきます。

どのようなリストを作成するかで営業効率も変わります。そのため、質の高い営業リストの獲得方法を覚えておきましょう。

BtoB新規開拓営業リストの作成方法

営業リストはプッシュ型の新規開拓営業を行う上で必要不可欠なものです。企業名・代表取締役・電話番号・住所・部署・担当者・メールアドレスなどの情報を一元管理しておくことで、テレアポや訪問営業が効率的に行えます。

しかし、質の高い営業リストを作成しなければ理想とする成果は見込めません。精度の高い営業リストを作成することで、商談獲得数や契約数が変わります。このような質の高い営業リストは、どのように作成していけば良いのでしょうか?

BtoB向けの新規方委託営業リストを獲得するためには、以下のような方法があります。

1.インターネット検索
2.営業リストの購入
3.展示会やイベントへの参加
4.自社のハウスリストを掘り起こす
5.アウトソーシングを依頼
6.検索サービスの利用

インターネット検索

インターネット上で公開されている企業情報を収集していけば、営業リストが獲得できます。

業界特化型ポータルサイトや業界団体サイトには、関連企業の情報が一覧で掲載されているためリストが作成しやすいです。

最近では、Webクローラーを使用して企業情報を効率良く取得できるようになりました。しかし、Webクローラーを使用する場合はデータの正確性が保証されているわけではありません。そのため、誤情報や重複リストがないかを精査してください。

営業リストの購入

帝国データバンク東京商工リサーチなどで企業リストを購入することができます。リストの購入費用はかかりますが、手間をかけずに正確性の高いリストを得られます。

しかし、事前に内容を確認できないデメリットもあるため、欲しい企業情報が得られるかどうかを確認しておきましょう。

展示会やイベントへの参加

展示会やイベントはテーマに沿って企画されています。参加者はテーマに興味・関心を持ち展示会に参加していることが多いです。

そのため、展示会やイベントに参加して名刺交換をすれば精度の高いリストが獲得できます。しかし、参加者は他の出展企業とも名刺交換をしているため、早期にアプローチしていく必要があります。

最近ではウェビナーによるセミナー営業も注目されています。ウェビナーについて詳しくは以下の記事をご覧ください。

自社のハウスリストを掘り起こす

各担当者が保有している名刺や展示会・セミナーの来場者の情報を一元管理することで、営業リストが獲得できます。自社のハウスリストは、一度は接触した経験がある顧客ということになるため、比較的アプローチがしやすいです。

アウトソーシングを依頼

営業リストの作成をアウトソーシングへ依頼することも可能です。アウトソーシングの魅力は、自社が求めているターゲット顧客に絞り込んでリストを作成してもらえることです。ただし、アウトソーシングに依頼する場合は、比較的コストが高くなります。

検索サービスの利用

営業リストの検索サービスを提供する企業も増えてきました。提供されているクラウドツールを利用すれば、自社が求めているターゲット顧客に絞り込んだリストが獲得できます。非常に便利な営業リストの獲得方法として注目を集めています。

無料で営業リストをダウンロードできるサービス、営業リストの費用相場については、以下の記事でもわかりやすく解説しています。

BtoB向け新規開拓営業リストの作成方法

BtoB向け営業リストの獲得方法をご紹介しましたが、質が高くなければ意味がありません。そのため、リストの作成方法のコツを覚えておきましょう。

1.営業戦略を立てる

やみくもにプッシュ営業をするのではなく、最初に戦略を立てます。

[営業戦略の立て方]
1.SWOT分析で市場と競合を調査する
2.外部環境を踏まえた上で自社の課題を明確にする
3.競合と差別化できる優位性を明確にする
4.1~3を参考にして営業戦略を構築する
5.目標達成に繋がる施策を考える

2.ターゲット顧客像を明確にする

BtoBにおける新規開拓の営業を成功させるために、ターゲットを設定します。営業戦略を立てた際に、自社製品がどのような企業の役に立つかが明確になります。この営業戦略を参考にしながら、ターゲット顧客を定めてください。

[ターゲット顧客]
会社の規模はどれぐらいか?
年間の売上はどれぐらいか?
従業員数は何名程度か?
決算月はいつか?
業界・業種
どのような課題を抱えていそうか?

3.必要なリスト件数を考える

営業戦略やターゲット顧客、社内のリソースを踏まえて必要なリスト件数を考えてみてください。営業リスト件数は多いほど良いとされていますが、その分費用がかかります。そのため、リストを獲得していく前に必要な件数を考えておきましょう。

4.営業リストを獲得する

どのようなリストを何件獲得すれば良いかを明確にした上で、営業リストを獲得していきます。

5.営業リストを精査する

営業リストを獲得できたら、新規開拓を始める前に精査してください。

  • 最新の情報にアップデートされているか?
  • 重複する情報が掲載されていないか?
  • 自社のターゲット顧客に関するデータを収集できているか?

このような精査をしておくことで営業効率化が実現できます。データが古かったり、重複していたりしたら、重複対応などトラブルを起こしてしまうかもしれません。そのため、リストは必ず精査してください。

プッシュ営業に営業リストが必須な理由

プッシュ営業に営業リストが必須な理由はテレアポをするためだけではありません。

データ蓄積

営業リストを作成しておくことで、最適なコミュニケーションが行えます。顧客情報を蓄積しておくほど、顧客が抱える課題を仮説立てしやすくなり、提案が通りやすくなります。

営業効率化

1件のアクションを起こした後、次のアクションまでの時間をいかに短縮できるかが鍵となります。そのためにも、素早く正確に情報を更新していかなければいけません。

InsideSales.comを立ち上げたケン・クローグ氏の調査結果では、営業時間の65%が後処理時間に使用されていると述べられています。そのため、顧客情報が更新しやすい営業リストを用意して後処理業務を効率化していく必要があります。

情報共有の強化

「誰が顧客対応しているのか?」「誰が何件の見込み顧客を保有しているのか?」を簡単に把握できるような状況にしておかなければ、経営マネジメントが行えません。このような経営に関する数値の管理は非常に重要です。

また、担当者が不在の場合でも、顧客は他の人に対応してもらいたいと思うものです。顧客情報を整理しておけば、属人化が防止できて他の担当者でも対応できるようになります。

SFA(営業支援システム)やCRM(顧客管理ツール)の導入も検討しましょう。

まとめ

インターネットが発達した現代ではプル型営業の手法に注目が集まりがちですが、従来のプッシュ型営業もSFAセールスイネーブルメントツールなどの営業支援ツールの進化でよるい効率的に行えるようになりました。

営業リストの獲得方法をご紹介しましたが、正しい作成方法を把握しておかなければ、理想通りの効果は見込めません。営業戦略を立て、ターゲット顧客を見据えた上でリストを作成していきましょう。

プッシュ型営業では、どのようなリストを用意するかでアポ獲得数や商談獲得数が変動します。ぜひ、この機会に営業リストの獲得方法を見直してみてください。

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Akala Note編集部


右も左もわからないままIT企業に入社。研修でテレアポ、テレマーケティングのおもしろさにはまり、インサイドセールス部門に配属を希望。法人営業、マーケティング部門も経験し、いまでは新人研修も担当する。BtoB営業・マーケティングのオールラウンダーをめざして奮闘中!

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