BtoB営業・マーケティング

【2023年の広告市場】インターネット広告が大きく成長、日本の広告費は過去最高額に

新型コロナウイルスの感染拡大やウクライナ情勢、さらには物価高騰など不安定ながらも、FIFAワールドカップや動画コンテンツの盛り上がりによって成長を続けてきた広告市場

コロナ禍の2021年、インターネット広告費がマス4媒体を上回ったことから、2023年もインターネット広告費のさらなる成長が期待できます。営業・マーケティングもインターネット広告が重要な起点になるでしょう。

2023年の広告市場の動きについて、株式会社電通が発表した「2022年 日本の広告費」から紐解いてみましょう。

日本の総広告費が過去最高に

引用:株式会社電通「2022年 日本の広告費」より

電通の発表によると、2022年の日本の総広告費は7兆1,021億円(前年比104.4%)で過去最高額になったそうです。

コロナ禍で加速したデジタル化、オンライン化を背景に、急成長したインターネット広告によって、広告市場全体が大きく成長しています。

インターネット広告費はマス4媒体を超える

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近年の広告費の特徴として、インターネット広告費が大きく市場を伸ばしてることがあげられます。

2020年にはインターネット広告費マス4媒体(テレビ・新聞・雑誌・ラジオ)を超えたことが話題になりました。2023年以降もインターネット広告費の構成比は伸び続けることが予想できます。

インターネット広告の構成比は4割を超える

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「日本の広告費」では、大きく3つの媒体に分類して広告費の構成比を算出しています。

  1. マスコミ四媒体広告費
  2. インターネット広告費
  3. プロモーションメディア広告費

インターネット広告費には媒体費のほか、マス4媒体由来のデジタル広告、物販系ECプラットフォーム広告費、制作費も含まれています。「物販系ECプラットフォーム広告費」は、ECサイトによる広告事業と定義づけられています。

プロモーションメディア広告とはOOH(アウトオブホームメディア/屋外広告)やDM(ダイレクトメール)、折り込み広告、交通広告、イベントなどを指します。

構成比を見てみると、インターネット広告費が4割を超えていることがわかります。各媒体の広告費の内訳は以下の通りです。

引用:株式会社電通「2022年 日本の広告費」より

2022年はリスティング広告が大きく伸びる

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電通グループ5社(CCI / D2C / 電通 / 電通デジタル / セプテーニ・ホールディングス)による「2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」では、インターネット広告費の内訳をさらに分析しています。

上記はインターネット広告媒体費の広告種別構成比のグラフになります。

検索連動型広告ディスプレイ広告がインターネット広告費の7割をしめていることがわかります。特に検索連動型広告は前年比122.2%と大きく成長しています。

その要因として、Webマーケティングを新たに導入する企業が増えたことが考えられます。検索連動型広告とはいわゆるリスティング広告のことで、多少の知識は必要になりますが、少額から始められるのがメリットです。

▼リスティング広告についての詳しい解説記事はこちら

動画広告市場も前年比115.4%の伸び

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TikTokなど動画SNSのユーザーが増えたことから、動画広告などの需要増が市場拡大を後押ししているようです。

先ほどの資料によると、ビデオ(動画)広告が前年比115.48%で5,920億円と大きく市場を伸ばしています。昨年に引き続き、市場を大きく拡大していることがわかります。

「2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」によると、インストリーム広告(動画コンテンツの前、中、後に再生する動画)が3,456億円、アウトストリーム広告(ディスプレイ広告枠などの動画コンテンツ外で表示される動画)が2,463億円の市場規模ということでした。

ビデオ(動画)広告の広告種類別構成比

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引用:「2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」より

インターネット広告市場は2023年も拡大予想

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引用:「2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」より

2022年のインターネット広告費は前年比115.0%の成長が見られました。2023年もさらに市場の拡大が見込まれ、2兆7,908億円に達すると予想されています。

なぜインターネット広告の市場が拡大しているのか、Webマーケティングの視点から考えてみます。

1.営業マーケティングのDX化

インターネット広告は、コロナ禍や自然災害などのリスクに影響されません。テレワークの普及にあわせて、営業・マーケティングのDX化はめざましく進んでいます。

2023年もインターネット広告の市場規模は伸び続けると予想できます。

2.低予算で始められる

マス4媒体へ広告を出稿するとなると、最低でも数十万円、全国規模になれば数千万円の費用がかかってしまいます。

その点、検索連動型広告(リスティング広告)やSNS広告なら比較的、数千円の低予算で始めることも可能です。広告運用の知識は多少必要になりますが、参入障壁は低いといえます。

3.精度の高いターゲティングができる

マス4媒体に広告を出稿する場合、ターゲットにあわせて媒体を選ぶのが通例です。例えば10~20代向けのヘアカラー剤なら、テレビCMやファッション雑誌への広告出稿がターゲットに届きやすいといえるでしょう。

インターネット広告の場合は、年齢や居住地域などの属性を絞って広告を配信できることが強みです。媒体特性にあわせてクリエイティブを作ることで、さらに効果的なマーケティングができるでしょう。

4.費用対効果が見える

マス4媒体広告は費用対効果を可視化できないことが課題でした。インターネット広告なら、CPC(クリック単価)などの数値が自動で集計されるので、PDCAサイクルを回しながら戦略的にマーケティングを展開することができます。

ちなみに「2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」でも、運用型広告(検索連動型広告などオークション方式で取引されるもの)が全体の85.4%を占めていました。

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引用:「2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」より

5.動画SNSとスマホの普及

TikTokのユーザーが拡大するに従って、ショート動画や動画広告に注目が集まっています。また、Youtubeショート、Instagramのリール動画など、動画プラットホームの動画広告市場も拡大し続けています。

2023年インターネット広告市場のまとめ

ここまでのデータから、2023年はさらにインターネット広告市場が拡大することが予想されます。なかでも動画広告やSNS広告については、BtoC企業、BtoB企業ともに高い成長率を維持していくでしょう。

Webマーケティングを始めるなら、インターネット広告の最新トレンドとWebマーケティングのやり方の基本はぜひ覚えておきましょう。

▼2024年の広告市場についてはこちら

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Akala Note編集部


右も左もわからないままIT企業に入社。研修でテレアポ、テレマーケティングのおもしろさにはまり、インサイドセールス部門に配属を希望。法人営業、マーケティング部門も経験し、いまでは新人研修も担当する。BtoB営業・マーケティングのオールラウンダーをめざして奮闘中!

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