2021年から2022年にかけて、かつてないほどの勢いで動画広告市場が拡大しています。
YouTubeをはじめ、GoogleやYahoo!などのディスプレイ広告、FacebookやX(旧:Twitter)などのSNS広告にも「動画広告」が目立つようになりました。
気になるのは、静止画の広告とくらべて、動画広告のCV(コンバージョン)率はどのくらい違うのかという点。そこで今回は、株式会社リチカとヤフー株式会社の共同研究結果からわかった、最新のマーケティング戦略についてわかりやすく解説します。
動画広告のクリック率・コンバージョン率
動画広告の効果を考えるときに、効果測定の指標として用いられる数値が「クリック率」や「コンバージョン率」になります。
動画広告のクリック率はCTR、コンバージョン率はCVRと表記されます。また、広告が表示された回数をインプレッション数といい、impなどと表記されることがあります。
動画マーケティングの基本となる数値なので、それぞれの意味や計算方法についても知っておいたほうが良いでしょう。
動画広告のクリック率(CTR)とは
動画広告のクリック率はCTR(Click Through Rate)といい、インターネット上で動画広告が表示された回数のうち、どのくらいの割合でクリックされたかを数値で表したものです。
CTRの計算方法
CTRは【クリック数÷動画広告の表示回数×100】の計算式で求めることができます。
CTRの平均値
デンマークのアドテクノロジー会社adformの調査によると、動画広告の平均CTRは0.42%とのこと。
CTRはユーザーが動画広告に興味を持ったかどうかを数値化したもの。動画広告のクリエイティブや業種・商材、ターゲット層によって大きく変動すると考えて良いでしょう。
CTRの数値を追うというよりは、適切なターゲットに配信されているかどうかを重視します。
参考:Adform「Digital Advertising Benchmark Report」
動画広告のコンバージョン率(CVR)とは
動画広告のコンバージョン率はCVR(Conversion Rate)といい、動画広告から商品購入や資料請求、会員登録などに至った割合を示します。
CVRの計算方法
CVRは【コンバージョン数÷クリック数×100】の計算式で求めることができます。
CVRの平均値
アメリカのWEB広告会社WordStreamの調査によると、動画広告の平均CVRは2.06%とのこと。CVRについては高ければ高いほど動画広告の効果があった、と捉えることができます。
参考:WordStream「Google Mobile Benchmarks – by Ad Type! [DATA]」
動画広告はコンバージョン率・CVRが高い
静止画と動画を比較したときに、クリック率(CTR)やコンバージョン率(CVR)にはどのような違いがあるのでしょうか?
株式会社リチカとLINEヤフー株式会社の共同研究結果である「デジタル広告の新たなクリエイティブ指針」をもとに詳しく見ていきましょう。
動画広告は情報量が多いからコンバージョン率・CVRが高い
レポートによると、YDA(Yahoo!ディスプレイ広告)においては静止画より動画の方がコンバージョン率が高かったとのこと。
ただし業種的なばらつきがあり、ファッション・アクセサリー業界、教育業界、金融・保険業界でその傾向が顕著だったようです。
【2021年6月の業種別平均実績】
獲得単価も低くなる傾向
動画と静止画を比較すると、動画のほうが伝えられる情報量が多いです。
そのため、静止画よりも動画のほうがユーザーの理解度や購買意向を高め、コンバージョン率・CVRを引き上げることが期待できるということです。また、結果として獲得単価の引き下げにも繋がっています。
マーケティング担当者にとっては、コンバージョン率が高く、且つ獲得単価が抑えられる「動画広告」は見逃せない存在ですね。
動画広告をクリックするユーザー像とは
同調査では、動画と静止画それぞれの広告に反応するユーザーが異なっていることも明らかになりました。
静止画と動画で反応するユーザーはそれぞれ異なる
コンバージョン率だけに注目すれば、動画広告だけを配信したほうが良さそうです。しかし、動画と静止画では、それぞれ広告に反応するユーザー像が大きく異なっています。
旅行・交通業界某社がYDA(Yahoo!ディスプレイ広告)に広告配信した事例によると、同条件で配信した動画クリックユーザーと静止画クリックユーザーのうち、重複しているユーザーは全体のわずか3.7%ほどだったということです。
広告を配信したいユーザー像にあわせて動画か静止画かを選択するというよりは、より網羅的にクリックやコンバージョンを獲得するために、動画と静止画の両方の広告を配信したほうが良いでしょう。
【動画/静止画双方にインプレッションしたユーザーのクリック重複率】
- 特定アカウントにおける同一期間に動画/静止画双方にインプレッションしたユーザーのクリック重複率
- 動画広告と静止画広告で出稿ボリュームは異なります
動画広告のコンバージョン率・CVRを上げるには?
静止画と比べてコンバージョン率・CVRが高い動画広告ですが、広告運用をするなら数値の改善をしていくことは必須になります。
今回取り上げたGoogleやYahoo!のディスプレイ広告では、どのようなターゲットやキーワードを設定するかによって成果は大きく変わってきます。さらに細かなペルソナ設定も必要になるでしょう。
魅力的な動画コンテンツを作ることはもちろん、動画広告からコンバージョンまでのストーリーラインは適切かという点も見直してみましょう。無理なくコンバージョンへ誘導できているか、常にPDCAを回すことを意識します。
また、入力フォームがめんどうなものになっていないかなど、EFO(入力フォーム最適化)の視点での改善も必要です。
まとめ
動画広告は出せば終わり、ではありません。ここまで解説したように、CTRやCVRの数値で効果測定をしながらマーケティンング戦略を考えてみましょう。
▼覚えておきたいマーケティング用語
CTR とは?
CTRとは、Click Through Rateの略で、クリック率という意味です。
広告が表示された数に対して、ユーザーが広告をクリックした回数の割合を表しています。
CTRは、次の計算式で算出されます。
CTR(クリック率・%)=クリック数÷インプレッション数(広告が表示された回数)×100CTRを算出すれば、広告流入に対する成果を知ることができるというものです。
それが必ずしも購入などのコンバージョンに繋がるわけではないので、区別して考えなくてはいけません。
CTRを高めるためには、ユーザーのニーズや意図を汲み取った広告クリエイティブが必要になります。
キーワードやターゲット設定を適切なものにすることが大切です。
◆関連用語
CV率/コンバージョン率 とは?
コンバージョン率とは、CV率と略され、目的ページにアクセスしてきたユーザーのうち、どの程度成果に繋がったのかを示す指標のことです。
コンバージョンは「転換」「交換」という意味がありますが、Webマーケティングの場合は「成果」を意味します。
コンバージョン率は、次の計算式で算出されます。
コンバージョン率(%)=コンバージョン数÷セッション数(訪問数)×100コンバージョン率の平均は、商品購入をコンバージョンに設定している場合は1~3%であり、BtoB業種での問い合わせや資料請求などをコンバージョンに設定している場合は10%ほどになります。
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