ChatGPT(チャットジーピーティー)とは、OpenAI社によって開発された自然言語処理モデルのひとつで、人間と自然な会話ができるAIです。
ChatGPTは、質問文やプロンプトと呼ばれる指示文から予測して、適切な返答や提案を生成します。例えば、商品やサービスの説明、セールスレターの作成などに活用されています。
今回はChatGPTを活用して、BtoB営業の現場で役立てる方法について実例をもとに紹介していきます。
ChatGPTを始めてみましょう

ChatGPTは無料で利用できます。有料のChatGPT PlusやProも提供されてますが、まずは無料版でOKです。
ChatGPTを始めるには、アカウント登録が必要になります。ChatGPTサイトのSign upからアカウント登録をしておきましょう。スマホアプリ版を使用する場合は、アプリをインストールしてアカウント登録を行います。
ChatGPTの使い方
ChatGPTの使い方はとても簡単です。表示されたテキストボックスに、質問やプロンプトと呼ばれる指示文を入力し、ChatGPTが生成する回答を受け取るのみです。
例えば、「ChatGPTとは?」と入力すると、以下のような回答が生成されました。
ChatGPTは、OpenAIによって開発された対話型AI(人工知能)モデルの一つです。以下は、ChatGPTについての概要です。
1. 仕組み
ChatGPTは、自然言語処理(NLP)技術に基づいて構築されています。具体的には、Transformerというニューラルネットワークアーキテクチャを使用し、大量のテキストデータを学習することで、人間のような言語理解と生成を行うことができます。
2. 主な機能
- 質問応答: 様々なトピックについて質問に答える。
- 会話: 日常的な雑談やディスカッションが可能。
- 文章生成: メールやブログ記事、報告書などの文章作成を支援。
- 翻訳: 異なる言語間の翻訳を提供。
- コードサポート: プログラミングコードの生成やデバッグの支援。
3. 利用方法
ChatGPTは、多くのプラットフォームで利用可能です。
- ウェブサイトやアプリケーション
- 開発者向けのAPIを使用したカスタムインテグレーション
- 教育、ビジネス、エンターテインメントなど、さまざまな分野で応用されています。
4. 目的
ChatGPTは、ユーザーが情報を得たり、タスクを効率化したり、新しいアイデアを生み出す手助けをすることを目的としています。例えば、仕事の効率化、学習のサポート、創造的な活動の促進などが挙げられます。
5. 注意点
- 正確性: ChatGPTは大規模なデータで訓練されていますが、全ての情報が正確であるとは限りません。特に重要な決定を下す場合には、情報の確認が推奨されます。
- 倫理的な利用: 不適切な目的や誤解を招く方法での使用は避けるべきです。
さらに回答の文字数や出力形式などもプロンプトによって指定することもできます。
例えば、「「ChatGPTとは?」の解答を箇条書きで要約して出力してください。」と入力すると、以下のように生成されます。
- ChatGPTは、OpenAIが開発したAIチャットボットです。
- 人工知能技術を活用して、自然な対話を行います。
- ユーザーからの質問に答えたり、提案やアドバイスを提供したりします。
- 広範な分野の知識を持ち、さまざまなテーマについて対応可能です。
- テキストベースでのコミュニケーションを行い、多言語にも対応しています。
- 創造的なアイデアの生成や文書作成の支援も可能です。
- 教育、業務支援、エンターテインメントなど多岐にわたる用途で利用されています。
このほか、「ブログ記事として完成させてください」「小学5年生にもわかるように解説してください」など、さらに複雑な指示をすることもできます。
BtoB営業の現場でのChatGPT活用事例

BtoB営業に限らず、営業の現場では顧客とのコミュニケーションが重要です。
しかし、顧客のニーズや状況に応じて、個別にメッセージを作成するのは時間や労力がかかります。また、資料作成や議事録の作成に追われているというケースもあるでしょう。
そこで、おすすめなのがChatGPTの活用です。すぐに実践できる活用アイデアを、プロンプト例とともにご紹介します。
メール文面を作成する
ChatGPTではメール本文の長さや方向性などを指定することで、顧客に合わせてカスタマイズされたメール文章を作成することができます。
営業メールはもちろん、フォローメール、クレーム対応メールまで幅広く対応できます。例えば、プロンプトを以下のように入力します。
ポイントは営業担当者、料理専門家、優秀なコピーライターなどの「役割を与える」ことです。ChatGPTは役割を与えることで、その人物が回答しそうなことを出力できるようになります。
あなたは営業担当者です。セミナーに参加してもらった顧客にお礼を伝えるとともに、面談のアポを取る目的でメールを送信します。挨拶文から締めの言葉まで、簡潔でわかりやすいメール文を作成してください。 |
すると、以下のような回答が出力されました。
件名: 【お礼】セミナーご参加ありがとうございました
[お客様のお名前] 様
平素よりお世話になっております。[自社名]の[あなたの名前]です。
先日は弊社主催のセミナーにご参加いただき、誠にありがとうございました。お忙しい中お時間を頂戴し、心より感謝申し上げます。
セミナーの内容に関しまして、ご不明点やさらに詳しくお話ししたい点がございましたら、ぜひお聞かせください。より具体的なご提案やサポートをさせていただきたく、改めて直接お会いしてお話しさせていただければと存じます。
つきましては、[お客様のお名前]様のご都合の良い日時をお伺いできればと思います。以下の候補日もご参考いただければ幸いです。
- [日程1(例: 1月12日(木)10:00~12:00)]
- [日程2(例: 1月13日(金)14:00~16:00)]
- [日程3(例: 1月16日(月)16:00~18:00)]
お手数をおかけいたしますが、ご確認のうえご返信いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。――――――――――
[あなたの名前]
[あなたの役職]
[会社名]
[電話番号]
[メールアドレス]
――――――――――
このままでも良さそうですが、必ず目を通してリライトを行いましょう。
営業資料を作成する
ChatGPTは長い文章を要約するのも得意です。文字数も指定できるので、商品やサービスの特徴を簡潔にまとめることもできます。
また、自社商品・サービスの他社との比較や市場調査、さらにはキャッチコピーの考案にも活用できるため、より短時間で営業資料を作成することができます。
ChatGPTを活用することで、悩む時間を減らせることが大きなメリットです。例えば、以下のように質問してみましょう。
営業リスト業界のトレンドを要約してください。 |
「競合他社○○の商品名〇〇」の分析をしてください。強みと弱み、ユーザーの口コミも分析して簡潔にまとめてください。 |
「商品名」を売るキャッチコピーを50文字程度で5案作ってください。 |
トークスクリプトを作成する
テレアポをする際のトークスクリプトの素案の作成もあっという間に完了します。以下のように質問してみましょう。
人材派遣について、メーカー企業の人事部長にセールスします。テレアポをする際、受付突破のためのトークスクリプトを作成してください。 |
回答は以下のように生成されました。回答の内容が気に入らなければ、右下の「再生成」プロンプトを変更したり、指示を追加したりして調整します。

顧客対応をする
ChatGPTは、顧客の問い合わせに対して、迅速に返答することができます。専門知識が必要になりますが、ChatGPTの API 連携機能を使うことで、FAQやチャットボットに組み込むことができます。
ChatGPTを営業活動に活用するメリット

ChatGPTは、営業活動を効率的かつ効果的にするという点で様々なメリットがあります。
メリット1:時間とコストの削減
ここまで紹介したように、調査や資料作成などの手間のかかる作業は、ChatGPTにまかせることで時間とコストの削減につながります。その結果、営業担当者の負担を軽減することができ、本来の営業業務に集中できます。
メリット2:顧客満足度の向上
ChatGPTは、チャットボットやFAQに組み込むことで、24時間365日の自動応答が可能になります。顧客の質問に対して適切な回答や提案を行うことができ、顧客満足度の向上につなげることができます。
ChatGPTを営業活動に活用するデメリット
しかし、その一方でデメリットも存在します。
デメリット1:完璧なツールではない
ChatGPTはとても優れたツールですが、完璧とはいえません。人間のような創造性や判断力、経験などを持ち合わせていません。そのため、ChatGPTの回答はあくまでも下書きと捉え、ブラッシュアップしていく前提で活用するのがおすすめです。
デメリット2:専門用語を理解できない
特定の分野や業界に関する知識や専門用語を十分に理解していない場合もあり、ChatGPTから正確な情報や回答を得ることができない可能性があります。
まとめ
ChatGPTは、営業活動において多くのメリットをもたらすことができるチャットボットです。
特に文章の生成に強みがあるため、メール作成、営業資料作成、トークスクリプト作成に役立てることができるでしょう。しかし、一方でデメリットも存在します。営業担当者は、ChatGPTの特徴や使い方を理解し、適切に活用することが重要です。
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