AI文字起こしとは、音声や動画の内容を自動でテキストに変換する技術のことです。
特にインサイドセールスではCTI(PCと電話システムを統合したサービス)と連携することで顧客との通話内容を自動で記録することができます。分析や改善に活用できるため、AI文字起こしが今注目を集めています。
今回はAI文字起こしのメリットと活用方法、おすすめのサービスについて紹介します。
AI文字起こしとは
AI文字起こしとは、人間の音声をテキストに変換する技術のことを指します。音声認識や自然言語処理などの人工知能(AI)の技術を用いて音声データを解析し、意味や文法に沿った文章に変換します。
会議やインタビュー、通話などの録音をテキスト化するだけでなく、字幕や要約を作成する、ケバ取り(ええと、その、など不要な言葉を削除する)をするなどの機能があるものもあります。
AI文字起こしを活用するメリット
AI文字起こしのメリットは、以下のようなものがあります。
手作業よりも高速でテキスト化できる
手動で文字起こしをするのは時間がかかり、正確さも保証できません。AI文字起こしを利用すると、効率的に高品質なテキストデータを得ることができます。
さらに以下のようなメリットも得られます。
- 聞き取りにくい音声や方言も正確にテキスト化できる
- 複数の言語や話者の区別もできる
- 誤字脱字が少ない
営業トークのみに集中できる
通話内容を自動で文字起こしすることで、アフターコールワークがぐっと楽になります。メモを取る必要がなく、切電後に通話内容をまとめる時間も削減できるため、営業業務の効率化が可能になります。
営業力アップに繋がる
例えば、アポ率が高い、クロージング率が高いなどのハイパフォーマーの営業トークを分析して共有することで、営業組織全体の強化に繋げることができます。営業トークを文字起こしして、より成果の出やすいトークスクリプトを作成することもできるでしょう。
▼あわせて知っておきたいセールスイネーブルメント
情報共有がしやすい・属人化防止
テキスト化した通話内容をデータベースとして共有することで、検索や分析に活用しやすくなります。
また、顧客の要望や意思決定プロセスなど、ブラックボックス化しやすい部分を可視化することで、業務の属人化を防ぐことができます。
AI文字起こしのデメリット
AI文字起こしは、インサイドセールスの効率や品質の向上に活用できるツールです。しかし、AI文字起こしを使う際には、以下のような注意点もあります。
正確にテキスト化されないこともある
音質や発音によっては、正確にテキスト化されない場合があります。そのため、録音する際には、ノイズを減らしたり、明瞭に話したりすることが重要です。
また、AI文字起こしはあくまでも会話をテキスト化するものです。発言のニュアンスや感情などは解釈できないため、テキスト化された会話を読む際には注意が必要です。
個人情報や機密情報に注意
AI文字起こしは、個人情報や機密情報などもテキスト化します。そのため、テキスト化された会話を保存や共有する際には、セキュリティやプライバシーなどに十分注意する必要があります。
インサイドセールスにおけるAI文字起こしの活用方法
AI文字起こしはさまざまなビジネスシーンで活用されています。特に電話でコミュニケーションを行うインサイドセールスと相性が良く、活用の幅も広いです。
会話内容の記録と共有
AI文字起こしを使えば、会話の内容を正確に記録することができます。また、テキスト化することで他のメンバーや上司と簡単に共有することができます。
フィードバックと改善
AI文字起こしを使えば、自分の会話の内容や様子をいつでも客観的に確認することができます。また、会話をテキスト化することでフィードバックや改善に活かすことができます。
ベストプラクティスの共有
AI文字起こしを使えば、優れた会話のパターンやテクニックを見つけることができます。また、テキスト化された会話は、他のメンバーと比較や共有ができます。これにより、ベストプラクティスの発見や共有ができます。
コンプライアンスチェック
通話内容をテキスト化することでコンプライアンスチェックをすることもできます。コンプライアンスに違反していないか、重要事項を説明しているかも確認しやすいので、トラブル防止にも役立つでしょう。
おすすめのAI文字起こしツール
音声をテキスト化してくれるツールは様々ありますが、今回はインサイドセールスで活用することを踏まえて、AI文字起こしツール付きのCTIをピックアップしてみました。
CTI とは?
CTIとは、Computer Telephony Integrationの略で、コンピュータと電話の機能を連携させ、管理する事ができる技術の総称です。
インサイドセールスやコールセンターなど電話を主に使用する業務においては、コンピュータ上に蓄積されている顧客データ(CRM)と実際の電話での内容を自動で連携することによって作業効率化や成果の向上をめざします。
CTI機能の一例として、相手の電話番号を用いてCRMから顧客情報をコンピュータ上に表示させることで担当者が過去データや受注確度などを参照しながら通話できる、また通話の内容を録音もしくは文字データとして顧客情報に追加する、などがあります。
◆関連用語
pickupon(ピクポン)
pickuponは通話内容を自動で文字起こしができるクラウドIP電話です。AIが通話内容から重要な箇所を抽出してくれるため、会話に集中することができます。
SFAやCRMと連携できるので、通話の履歴と文字起こしを漏れなく記録することができます。
【料金】月額6,000円 / ID~+通話料金
【公式サイト】https://pickupon.io/
MiiTel(ミーテル)
MiiTelはIP電話、録音、文字起こしに加えて通話内容の評価も自動でできるCTIです。AIがトークを解析し、話す速度、ラリー回数、被せ率などを定量的にスコアリングします。
【料金】月額5,980円 / ID~
【公式サイト】https://miitel.com/jp/
まとめ
AI文字起こしは、インサイドセールスの業務を効率化し、品質向上に貢献するツールです。しかし、AI文字起こしを使う際には、正確さや解釈力、セキュリティなどの課題もあります。AI文字起こしを上手に活用するためには、その特徴やメリット・デメリットを理解し、適切な方法で利用することが必要です。
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