BtoB企業が新規顧客を獲得するためには、まずは見込み顧客の開拓が欠かせません。数ある施策のなかでも「テレアポ」は効率的なアプローチ方法のひとつです。
しかし、テレアポには苦手意識を持つ人も多く、思ったように成果を出せないことも珍しくありません。
そこで、テレアポ攻略のプロが伝授する実践的なアプローチ方法と、営業効率を上げる営業リストの作成術を弊社のノウハウを基にご紹介したいと思います。
【この記事のまとめ】 ー BtoB企業の新規顧客開拓には「テレアポ」が効果的 ー テレアポの成功率は1%程度、営業母数を増やすために営業リストが必要 ー テレアポ成功のポイントは受付突破と営業リストの絞り込み |
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テレアポの基礎知識
まず、テレアポとは何をすることなのかを知っておきましょう。
「テレアポ」とはテレフォンアポイントの略で、これまでに接点のない相手に電話をかけて商品説明や訪問の約束をすることをいいます。商品説明や訪問などの商談は別の担当者が行うこともあります。まずは自社の商品やサービスに興味を持ってもらうことが目的になります。 |
BtoCの場合はテレアポだけで契約が取れることもありますが、BtoBの場合は難しいでしょう。テレアポの目的は契約を取ることよりも、相手のニーズを聞き出しながらアポを獲得すことにあります。
よく似た言葉の「テレマ」はテレマーケティングの略で、電話を使ったマーケティングのことを指し、ニーズのヒアリングやフォローを行って販売促進を行います。テレアポの目的は「アポ獲得」ですが、テレマの目的は「販売促進」にあります。
明確に定義する必要はありませんが、認識がズレないようにしておきましょう。
テレアポに必要なもの
テレアポに必要なものはそんなに多くありません。
まずは1~3のものさえあれば、すぐにテレアポを始められます。
1.電話
まずは「電話」が必要です。固定電話でも問題ありませんが、人数が増えてきた場合は回線がパンクしてしまうことも考えられます。
現在では100名以上のオペレーターが在籍する弊社ですが、当初は3名のみだったので、その頃は固定電話をそのまま使っていました。
ただ、人数が増えてくると、いつ誰が電話をかけたのかが分かりづらく、録音やモニタリングの機能がないので研修もしづらいことが問題でした。
PCと連動させて電話発信ができるCTIシステムの導入も検討しましょう。
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2.営業リスト
もちろん「営業リスト」も必要です。営業リストは企業をリスト化した電話帳のようなものです。
テレアポといっても営業リストの上から順番に電話をかけていけばいいというものではなく、「顧客になってくれそうかどうか」という視点で絞り込んだほうが効率良く営業活動ができます。
営業リストには企業名のほか、住所、電話番号、ホームページURL、代表メールアドレス、資本金、従業員数、設立年月日などが記載されているので、現在の顧客企業に近いペルソナの企業にアタックします。
また、営業リストにはテレアポの担当者名、コール日時、進捗ステータス、アポ日時などを記載して管理します。こちらも営業リストの数が少ない、テレアポ部隊を立ち上げたばかり、という場合はエクセルやGoogle スプレッドシートでの管理・共有で問題ありません。
3.トークスクリプト
テレアポをする際には「トークスクリプト」を準備しておきます。
トークスクリプトは会話の流れを想定した台本のようなもので、YES・NOの回答に応じてトークスクリプトもフローチャート式に分岐していきます。
トークスクリプトがあれば、テレアポの経験がなくても読み上げるだけでスムーズに会話を始めることができます。また、よくある質問と答えをまとめたFAQを用意しておくと安心です。
ただし、トークスクリプトもFAQも定期的に更新をすることを忘れてはいけません。アポの獲得率が高い人のトークを分析して、トークスクリプトをブラッシュアップしていきましょう。
テレアポのメリットとデメリット
手軽に始められるテレアポですが、メリットがあればデメリットもあります。
テレアポのメリットは効率性
テレアポのメリットは、広告や展示会などの費用をかけずに、たくさんの企業にアプローチできることです。
電話を使ったコミュニケーションのため、メールやFAXを使った営業と比較するとアポ獲得までの時間が短縮されます。また、相手企業からの質問に迅速に回答することもできます。
テレアポのデメリットはモチベーションを上げにくいこと
テレアポのデメリットは、営業相手に断られる可能性が高いことです。受付ブロック(テレアポ時に受付を突破できずに担当者に繋いでもらえないこと)であればまだ納得感はあるのですが、ガチャ切りをされたり、ときには叱責されるケースもあります。
そのためオペレーターのモチベーションが低くなりがちで、辛いと感じてしまうことから離職に繋がることもあります。
テレアポに必要な営業リスト数とKPI
あくまでも弊社の場合ですが、テレアポの成功率(アポ獲得)は1%くらいです。
営業リストの質やオペレーターの経験にもよりますが、まったく面識のない企業へのテレアポの成功率は0.1%くらいになることも。
名刺交換など何らかの接点のある企業へのテレアポでも成功率は15%、問い合わせや資料請求があった企業へのテレアポになると30~60%くらいの成功率になります。
つまり、アポを獲得するには営業リスト数とコール数が重要になってくるのです。
テレアポに必要な営業リスト数は?
1回の架電に要する時間は、営業リストの記入も含めておおよそ5分程度です。1時間あたり10~12コールが目安になります。
1人のオペレーターが1日6時間稼働するなら、最低でも72社以上の営業リストが必要になります。営業リストのなかには現アナ(「この電話番号は現在使われておりません」とアナウンスされること)やコールのみで出ずのパターンもあります。
テレアポの成功率が1%ということも考えると、オペレーター1人あたり1日100社以上の営業リストを用意しておきたいですね。
テレアポ部隊を組織するなら、オペレーターの人数×100社×稼働日数分の営業リストが必要になるでしょう。
テレアポのKPIは?
ここまでコール数、成功率などの指標が出てきましたが、テレアポのKPIはほかにもあります。ここでは一例を紹介します。
コール数:架電した回数 接続数:通話できた回数 接続率:接続数÷コール数×100 決裁者数:決済者もしくは担当者に繋がった回数 決済者率:決済者数÷接続数×100 アポ数:アポイント獲得数 アポ率:アポ数÷決済社数×100 |
上記の数値をもとに、「コール数が多いけど接続率が悪かった」「接続率が上がったけどアポ率が低かった」などの傾向が見えてきます。
そうすると、営業リストやトークスクリプトの改善点が見えてきます。改善を重ねることで少ないコール数でアポ率を上げることも可能になるので、KPIの管理は欠かせません。
アポ獲得のためのアプローチ術
テレアポのメリットを最大限に活かすには、アポ獲得のための「アプローチ術」を知っておくことが大切です。
単純にコール数を増やせばいいというわけではなく、戦略的にアプローチすることと、ファーストコールの重要性を理解しておくことが大切です。
まずは、この2つのポイントを押さえておきましょう。
戦略的にアプローチする
前述の通り、テレアポでよくあるのが「受付ブロック」です。
むしろ、受付ブロックされることは当たり前という前提で、どうやって突破するかを考えておきましょう。
受付ブロックされる原因は、「オペレーターのスキル不足」「営業電話は取り次がないという社内ルールがある」の2つだと考えられます。
どちらの場合もトークスクリプトを準備し、しっかりとロープレをしておきましょう。
まずは第一声を工夫してみます。「お世話になっております。株式会社○○の○○です。いま○○の紹介をさせていただいているのですが、○○のご担当者様をお願いします」では、受付ブロックの可能性が非常に高いです。確実に営業電話だと思われて警戒されてしまいますよね。
ここは「〇〇(株式会社はつけない)の〇〇です、お世話になっております。〇〇のご担当者様をお願いします」 とハキハキと伝えてみましょう。嘘をつくのはいけませんが、役に立つご提案をするんだ、と自信を持って第一声を発してみましょう。
それでも受付ブロックはされてしまいます。そんなときに慌てないように、切り返しトークをいくつか考えておきましょう。以下は切り返しトークの一例です。
営業ですか? 「はい、本日は〇〇のご紹介でお電話させていただきました。御社のお役に立つ提案をしたいので、2〜3分お時間をいただけますか?」 担当は不在にしています 「かしこまりました。それでは、いつ頃ご連絡を差し上げればよろしいでしょうか?」 必要ありません。結構です。 いま忙しいです。 「それでは、メールもしくは郵送で資料をお送りさせていただけないでしょうか?」 |
▼受付ブロックの切り返しトークについてわかりやすく解説しています
ファーストコールの重要性を理解する
テレアポのファーストコールで担当者に繋がって、そのままアポが取れると最高です。だけど、実際は「出ず」「担当者不在」「営業拒否」「現アナ(この電話番号は現在使われておりません)」などで成果が出せないことも多いです。
1回電話しただけで失注としてしまうのは非常にもったいないですし、営業リストが枯渇する原因にもなってしまいます。テレアポは同じ会社に何回かアプローチすることも大切です。
ファーストコールで断られてしまっても、2回目、3回目で担当者に繋がる可能性もあります。そのため、ファーストコールでいかに情報を引き出せるかがポイントになります。
前述の通り、担当者が不在といわれた場合は「何時頃ならご在席でしょうか?(在席する曜日・時間帯)」「どなた宛にご連絡を差し上げればよいですか?(担当者の氏名を確認する)」と聞いておくと、2回目のテレアポで担当者に繋がる可能性が高くなります。
受付ブロックされてしまった場合は、始業時間直後、お昼時、終業時間前などの時間帯を狙ってみると、担当者に直接繋がることがあります。試してみる価値はあります。
営業リストの作成術
アポ率を向上させるには、営業リストの質も重要になります。
テレアポにおける営業リストはアタックリスト、コールリストとも呼ばれます。見込み顧客を絞り込む、営業活動の進捗を管理するという点でテレアポの必須アイテムといえます。
- 優先度をつけて効率的な営業活動ができる
- 情報共有ができる
- 顧客情報を蓄積できる
上記のようなメリットがあるため、テレアポの際は必ず営業リストを用意して、共有できるようにしておきましょう。
営業リスト作成のポイント
まずは営業リストを作成する必要があります。営業リストを作成する方法はいくつかあるのでご紹介します。
●名刺を集めて営業リストを作成する
交流会や展示会などに出展して、名刺交換をしたものの眠ったままの名刺もあると思います。そのような社内の名刺を集めてリスト化する方法です。
名刺を交換している場合は一度会ったことがある、もしくは部署や氏名がわかっているため、飛び込みの営業電話よりも営業活動が行いやすくなると考えられます。
●Webスクレイピングする
スクレイピングとはインターネット上の情報から、企業情報を自動的に抽出する技術のことです。プログラミングの知識が必要になるため時間がかかってしまいます。
●新聞や雑誌、四季報、Webサイトを活用する
新聞や雑誌、四季報などの紙媒体やポータルサイトなどのWebに掲載されている企業情報を営業リストとして活用することもできますが、ひとつひとつコピペしていく作業が発生してしまいます。
●営業リストを購入する
テレアポで新規顧客開拓をするなら、営業リストを購入する方法が最速です。データを整えたり、不足する情報を調べる手間が省けるのでテレアポ業務に集中することができます。また、テレアポはリストの数が必要で、かつリストを見るだけですぐに架電できる状態のものが必要になるからです。
まずは自社と取引のある企業を分析して、業種、地域、企業規模などの特徴にあたりをつけてみましょう。その条件にあう企業を抽出して購入できる営業リスト販売サービスがおすすめです。
●見込み顧客を絞り込む
「数打ちゃ当たる」と思われがちですが、テレアポで成果を上げるにはコツが必要です。必ず、業種や企業規模などを絞り込むターゲティングを行いましょう。
まずは既存の顧客企業を分析し、どのような企業が自社の商品やサービスに興味を持ってもらえそうかを考えてみましょう。上場企業か非上場企業か、従業員数はどれくらいか、スタートアップか大企業かなど、見込み度の高そうな企業を絞り込んでリストアップします。
▼「資本金」「株式会社・有限会社・合同会社の違い」「中小企業と大企業の違い」「東証プライム」など会社規模に関する基礎知識をわかりやすく解説しています
リストの更新と管理
テレアポリストを作成したら、常に情報更新をして共有をしておく必要があります。決して属人化せず、営業リストさえ見れば状況がわかる状態にしておくのがベストです。
いつ架電したか、次のアポはいつかなどの情報を共有することで、重複して架電してしまうことを防げます。失注した企業、営業禁止の企業へ何度も電話をかけて迷惑をかけてしまうことも防げるでしょう。
営業リストは個人で保有せずに、SFA(営業支援ツール)やGoogleスプレッドシートなどのクラウドツールを使って最新情報にアップデート・情報共有するようにしましょう。
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まとめ
テレアポの成功率を上げるには、単純にコール数を増やせばいいというわけではありません。体力勝負になりがちでモチベーションの低下に繋がり、離職者を増やしてしまいかねません。
コール数を増やす前に、トークスクリプトを改善すること、営業リストの質を上げることは必須です。
テレアポで成果を上げるためには継続的な取り組みが必要です。どうすれば受付突破できるか、トークスプリプトのPDCAを回すことはもちろん、営業リストの見直しも行いながらパフォーマンスを上げていきましょう。
営業リストの作成方法はさまざまありますが、必要な条件で抽出した営業リストを購入する方法が最速で手間がありません。この記事で紹介したポイントを見直し、テレアポの成功率の向上をめざしましょう!