「お取次ぎ」の意味、正しく知ってる?ビジネス敬語の基本

ビジネスシーンでよく使われる「お取次ぎ」という言葉。

電話対応や来客対応、メールでのやり取りなど、さまざまな場面で耳にする表現ですが、使い方を正しく理解できていますか? 使い方を間違えると相手に失礼な印象を与えてしまうこともあるため注意が必要です。

そこで、今回はお取次ぎの意味や使い方をわかりやすく解説します。正しい敬語の使い方を身につけたい方は、ぜひ参考にしてください。

「お取次ぎ」の意味とは?

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お取次ぎとは、相手からの依頼や問い合わせを他の部署の人に伝えたり、人と人をつないだりする際に使用する言葉です。

ビジネスシーンでは電話対応で多く用いられ、取り次ぐ相手が不在の場合に「申し訳ございませんが、〇〇は席を外しております。メッセージをお取次ぎ致しましょうか?」と伝えることが多いです。また、電話対応以外でも来客対応やメールで用いることもあります。

相手に敬意を示すために、丁寧語の「お」をつけて「お取次ぎ」と言います。 

「お取次ぎ」を適切に使うためのシチュエーション別例文

お取次ぎを適切に使うためにも、シチュエーション別の例文を確認しておきましょう。

電話対応で「お取次ぎ」は担当者に電話をつなぐ場面でよく使われます。

「担当の△△にお取次ぎいたしますので、少々お待ちくださいませ。」
「申し訳ございません、〇〇は現在外出中でございます。戻り次第、ご用件を取次ぎさせていただきます。差し支えなければご伝言を承りましょうか?」
「ただいま〇〇は会議中となっております。終了後にお取次ぎいたしますので、改めてご連絡させていただければと存じます。」

来客対応では、訪問者を担当者に案内する際や、担当者を呼び出す際に「お取次ぎ」を使うと丁寧な印象になります。

「いらっしゃいませ。本日は〇〇とのお約束でお越しいただいたとのこと、承知いたしました。すぐにお取次ぎいたしますので、こちらで少々お待ちくださいませ。」
「担当者の△△にお取次ぎいたします。恐れ入りますが、ただいま会議中のため、終了までお待ちいただけますでしょうか。ご案内でき次第、すぐにお声がけいたします。」
「お越しいただきありがとうございます。ただいま〇〇をお取次ぎしておりますので、受付にておかけになってお待ちください。」

メールやチャットでのやり取りで「お取次ぎ」は、問い合わせ内容を担当者に引き継ぐ際に用います。

「このたびはご連絡ありがとうございます。ご依頼の件につきましては、〇〇部門の△△が担当しておりますので、そちらにお取次ぎいたします。担当者より改めてご連絡差し上げますので、今しばらくお待ちくださいませ。」
「本件については、関係部署の担当者にお取次ぎ済みでございます。必要な情報が整い次第、担当よりご返信させていただきます。」
「ご指摘いただいた内容を、担当の〇〇にお取次ぎさせていただきました。至急確認のうえ、追ってご案内いたします。」

「お取次ぎ」を使う上での注意点

お取次ぎの使い方を誤ると失礼な印象を与えてしまう恐れがあります。そのため、3つの点に注意してください。

相手への配慮を忘れない

お取次ぎという言葉は丁寧な印象を与える伝え方ですが、言葉遣いが丁寧であれば良いわけではありません。

ビジネスシーンでは、相手の気持ちや状況に対する配慮が何よりも大切です。そのため、相手を待たせるときは「担当の〇〇にお取次ぎいたしますので、少々お時間をいただけますでしょうか。」と一言を添えましょう。 

また、相手が不在で対応できない場合は「あいにく〇〇は外出中でございます。ご用件を頂戴することも可能ですが、いかがいたしましょうか?」と代替案を提示するのが一般的です。

二重敬語に注意する

ビジネスシーンでは、相手に丁寧に伝えようとするあまり、二重敬語になってしまうケースがあります。二重敬語は文法的に不自然で、かえって違和感を与えてしまうため注意が必要です。

例えば「ご担当者にお取次ぎさせていただきます」は誤った表現で「ご担当者にお取次ぎいたします」が正しい表現です。敬語を過度に使うと、回りくどく、不自然な印象を与えて信頼を損ねてしまいます。

類語と混同させない

お取次ぎには似た意味を持つ言葉(類語)がありますが混同しないように気をつけましょう。

お取次ぎは、相手からのお問い合わせを他の部署に伝えたり、人と人をつないだりする際に用いる言葉です。

このように仲介的な行為を意味します。

取次ぎを依頼するときには注意が必要

「お取り次ぎをお願いします」は、誰かに伝言や連絡を依頼する際に使う、非常に丁寧な表現です。例えば、電話口で担当者に代わってもらいたい時や、面会したい相手に繋いでもらいたい時などに使います。

  • 「〇〇様にお取り次ぎをお願いします」
  • 「本日、〇〇様と面会の約束をしております△△です。お取り次ぎをお願いできますでしょうか」

このように伝えることで、相手への敬意を示しつつ、スムーズに依頼を伝えられます。ただし、相手が今忙しくないか、取次ぎに対応できる状況かを確認する配慮は必要です。

「お取次ぎ」と混同しやすい類語

お取次ぎと混同しやすい類語には、次のようなものがあります。

「ご案内」

相手に場所や情報を伝えて誘導・案内する際に使う表現です。人と人を引き合わせるニュアンスは含まれません。したがって、来客の応対などで引き合わせる場面には不適切です。

「ご紹介」

人や商品・サービスなどを相手に知らせるときに使う表現です。初対面の相手や情報を紹介することに重きを置いた表現です。

一方でお取次ぎは仲介的な行為を意味しており、初対面かどうかは関係ありません。

「お繋ぎ」

電話やチャットなどで相手と担当者をつなぐときに使う表現です。即時つなげるという意味合いが強いです。一方で、お取次ぎは仲介的な行為を意味するため、やや広い意味合いを持ちます。

「お伝え」

相手に情報やメッセージを一方向的に伝える際に使う表現です。したがって、人と人をつなぐ、電話をつなぐ意味では使えません。

まとめ

お取次ぎは、相手からのお問い合わせを他の部署に伝えたり、人と人をつないだりする際に用いる言葉です。

電話対応や来客対応、メール・チャットでのやり取りで活用するものですが、使い方を誤ると誤解を招く恐れがあります。

お取次ぎ」とはどういう行為を指すのか、類似表現との違いは何かを理解しておけば、信頼感のある対応ができるようになるでしょう。この記事で学んだことを実践してみてください。

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Akala Note編集部


右も左もわからないままIT企業に入社。研修でテレアポ、テレマーケティングのおもしろさにはまり、インサイドセールス部門に配属を希望。法人営業、マーケティング部門も経験し、いまでは新人研修も担当する。BtoB営業・マーケティングのオールラウンダーをめざして奮闘中!


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