マーケティングによく使われる ペルソナ は、架空の顧客のイメージ像をあらわす言葉です。うまく設定できるとマーケティング施策の精度が高まります。
ほかにも商品開発やニーズの把握など、さまざまなメリットがあるため、ビジネスパーソンにとっては押さえておくべきキーワードです。今さら聞けないという方に向けて、ペルソナとターゲットとの違いや設定方法、具体例を紹介します。
マーケティングに使われるペルソナとは
ペルソナとは、自社商品・サービスのターゲットとなる架空の顧客のイメージ像です。以下のように、氏名・性別・年齢・家族構成・年収・趣味などを具体的に設定し、 マーケティング に活用します。
ペルソナ例
名前 | 山本 孝雄 |
性別 | 男 |
年齢 | 35歳 |
地域 | 都内 |
家族構成 | 妻(33歳)、長男(10歳) |
年収 | 大学卒業後、地元の銀行に就職し、現在の年収は540万円 |
趣味 | 趣味はゴルフで、月1回仲間とラウンドするのを楽しみにしている |
状況 | 休みの日はゴルフ中継を見たり、ゴルフの練習場に通ったりして過ごしている |
このように自社のターゲット層の人物像を細かく想像することで、顧客理解を深められます。
POINT!
ペルソナ とは?
ペルソナとは、こちらが提供しようとしている商品やサービスをいちばん利用しそうなユーザーを架空で設定することによって、マーケティング活動に活用される概念のことをいいます。
架空とはいえ年齢・性別・居住地・職業・役職・年収・趣味・特技・価値観・家族構成・生い立ち・休日の過ごし方・ライフスタイルなど、さまざまな設定を付加していき、非常にリアリティの高い人物像として設定することが一般的となっています。
具体的な顧客設定をすることで自社内で顧客像を統一できるほか、商品開発やマーケティングや広告活動を検討できるというメリットがあります。
◆関連用語
ペルソナとターゲットの違いとは
ペルソナと似た言葉にターゲットがあります。ペルソナは架空の個人の細かな設定です。一方、ターゲットは自社商品・サービスで狙う顧客の属性に該当するグループを指します。
例えば、若い女性で旅行好きな顧客に向けた商品を開発したとします。「女性」で「20代」、趣味が「旅行」という属性に該当するグループがターゲットです。
簡単に説明すれば架空の個人がペルソナで、訴求したいグループの属性がターゲットです。
マーケティングでペルソナを設定するメリット
マーケティングにおいてペルソナを設定する目的は、3つのメリットにあります。この章ではペルソナのメリットについて詳しく解説します。
1.顧客理解を深められる
ペルソナを設定すると、顧客の心理や行動をイメージしやすくなります。例えば、趣味がゴルフで休日にラウンドするのであれば、週末にゴルフ関連の商品の購買意欲が高まるといった具合です。
このようにペルソナを設定することで、顧客理解を深められるのがメリットです。顧客理解を深めると、顧客の課題や悩み、ニーズなどを捉えることもできるでしょう。
2.マーケティングの方向性を決められる
ペルソナからマーケティングの方向性を決められるのもメリットです。例えば、ペルソナがどのような媒体を使っているのか、いつ消費行動をするのかを把握します。その情報をもとに、出稿すべき広告や配信すべきタイミングを最適化できます。
3.社内全体でイメージを共有できる
ペルソナを設定すると、プロジェクトの円滑な進行に役立ちます。
ペルソナがあることでターゲットを想像しやすく、プロジェクトのメンバー間の相違を減らせるためです。共通認識のもとにプロジェクトを進行できるので、認識の齟齬による問題が発生しにくいのもメリットです。
ペルソナの設定方法・作り方
ペルソナの設定マーケティングの成功において重要なポイントです。設定に不備があると、現実にいるはずもないターゲットに向かって商品を開発したり、広告を出稿したりすることもあるためです。そのような事態を防ぐために、ペルソナの設定方法を詳しく解説します。
手順1. 自社分析を実施する
例えば自社の強みや弱み、競合他社より優れている点や劣っている点などの把握です。自社の強みや他社よりも優れている点を活かした商品であれば、市場でシェアを獲得できる可能性があるためです。
反対に、自社の弱い部分や競合他社より劣っている点をアピールポイントにしても、シェア獲得はできないでしょう。つまり商品そのものに魅力がないと、ペルソナを作成しても結果にはつながりません。
魅力的な商品・サービスを生み出すために、まずは自社分析を実施してください。自社分析の方法には、「3C分析」や「SWOT分析」などの フレームワーク を活用しましょう。フレームワークは検討すべきポイントが決まっているので、素早くまとめられるためです。
手順2. ペルソナの情報を収集する
次に、集客したいペルソナの情報を収集します。ペルソナの情報収集の方法は主に以下のとおりです。
- Webサイトのアクセス解析の分析
- インタビューやアンケートによる調査
- 既存顧客のデータ分析
ペルソナに関する情報を増やすほど、さまざまな視点からペルソナを設定できます。確度を高めるためには、複数の手法で情報を収集しましょう。
手順3. ユーザー像をペルソナに落とし込む
収集した情報をもとに、ターゲットユーザー像をペルソナに落とし込んでいきます。例えば以下の項目について検討しましょう。
- 名前
- 性別
- 年齢
- 居住地域
- 家族構成
- 年収
- 趣味
- 生活パターン
これらに加えて、さらにイメージしやすくするために、ペルソナの背景やストーリーを設定することもおすすめです。ペルソナに落とし込む際のポイントは、収集した情報をもとに設定することです。
収集した情報にない設定にすると、実在しない人物像に仕上がる可能性が高まります。とくに、「こんな人いるの?」と思う場合は、自社に都合の良い設定にしているかもしれないので注意が必要です。
手順4. 運用しながらペルソナを確認する
ペルソナは、作成したら終わりではありません。プロジェクトの進行に合わせて、ペルソナが正しいかの確認が必要です。定期的にペルソナと実際のターゲットがかけ離れていないかをチェックしましょう。
ペルソナの成功例は「BASE」
この章ではペルソナがマーケティングに有効な理由として、成功事例の「BASE(ベイス)」を紹介します。
「BASE」は、だれでも簡単にECサイトを構築できるクラウドサービスを提供している企業です。その手軽さから、2023年12月時点で210万ショップが「BASE」を利用してオープンしています。
このBASEのペルソナ、それは「お母さん」です。BASEは、創業者が婦人服の小売店を営んでいた母親のために開発したからです。
「お母さん」がペルソナのため、BASEには難しい操作をしない、可能な限りクリック数を減らすなどの工夫が施されています。ペルソナは事業が大きく成長した今も同じで、「お母さんも使える」を社内の共通言語としているそうです。
参照:「お母さんも使える」サービスはどう生まれているのか? BASEのデザイン思想|BASE
ペルソナはマーケティングの基盤
ペルソナは顧客理解を深め、マーケティングの方向性を決定するのに役立ちます。ただし、ペルソナは一度作って終わりではいけません。プロジェクトの進行状況や市場の変化などに合わせて、定期的にペルソナを更新するのが成功の秘訣です。
マーケティングの成果を高めるために、本記事で紹介したペルソナの設定方法を実践してみましょう。
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