「ビジネスの競争激化で注目されるポーターの基本戦略フレームワークとは何だろう…」「どのような企業がポーターの基本戦略フレームワークを使用しているのだろう…」と気になっていませんか?
今回はポーターの基本戦略フレームワークについてわかりやすく解説します。この記事を読めば、入門知識から実践方法までわかるため、ぜひ参考にしてみてください。
ポーターの基本戦略フレームワークとは?
ポーターの基本戦略フレームワークとは、ハーバード大学経営大学院教授マイケル・ポーター氏が提唱したフレームワークです。
1970年代に国際競争が激化し、ビジネスはグローバル化しました。同業他社が多い中で競争に打ち勝つために、どのようなポジションで競争優位性を確保するのか、企業が生き残るための戦い方を考える必要が出てきたのです。
このような背景から、「ポーターの基本戦略フレームワーク」は世界中で使われています。
ポーターの3つの基本戦略
ポーターの基本戦略フレームワークは「コスト・リーダーシップ戦略」「差別化戦略」「コスト集中戦略」の3つの戦略に分けられます。ここでは、3つの戦略について詳しく解説します。
コスト・リーダーシップ戦略
コスト・リーダーシップ戦略とは、競合他社より安価な価格で商品・サービスを提供して競争優位性を確立していく戦略です。
多くの消費者が購入するもの、製品が標準化されているものの場合に向いている戦略です。原価を抑えて低価格で商品・サービスを提供できれば、価格競争で優位に立てます。
コストを重視すると商品・サービスの品質が落ちたり投資が疎かになることもあります。そのため、生産量を増やして1商品当たりの単価を押さえるなど工夫をすることが大切です。
また、競合他社が更に安い商品を販売してきた際には撤退を考慮しなければなりません。
差別化戦略
差別化戦略とは、自社商品やサービスの独自性を強調して、業界独自のポジショニングを狙う戦略です。すでに多くの競合製品が販売されており市場が飽和している場合や、ブランドイメージを重視する顧客層が多い場合に向いている戦略です。
差別化できる要素は「機能性」「品質」「技術力」「ブランドイメージ」「顧客対応」などがあります。差別化できればオンリーワンとなるため、プレミアム価格で販売することができて価格競争に巻き込まれなくなります。ニッチな商品としてポジションを築くことも可能です。
しかし、差別化した製品が競合他社に模倣されてしまう恐れもあります。安易に模倣できてしまうと、競争優位を維持することが難しくなるため注意してください。
集中戦略
集中戦略とは、特定の市場に絞り込み、自社の経営資源を集中させる戦略です。特定の顧客に対して商品を売り、高い満足度を得たい場合や、資源が限られている場合に向いている戦略です。
市場を絞り込み、自社の経営資源を集中させることで、特定の顧客のニーズを深く理解できて満足してもらえる製品を提供できるようになります。顧客と強い信頼関係を築くことができれば、価格競争に巻き込まれることもありません。
しかし、市場を絞り込み、自社の経営資源を集中させる戦略は市場成長が頭打ちになる可能性があります。そのため、その際の経営戦略も併せて考えておくようにしましょう。
基本戦略を取り入れるための実践的なステップ
基本戦略は7STEPで導入できます。
まずは業界の構造と競争環境を洗い出します。具体的には、市場全体をターゲットとするか、特定の市場をターゲットとするかに大別できます。
自社の強みがコストなら「コストリーダーシップ戦略」、差別化なら「差別化戦略」が有効です。特定の市場で勝負するなら「集中戦略」を選択します。
- 業界の構造と競争環境を洗い出して分析する
- 自社の立ち位置と外部圧力を把握する
- 自社が保有するリソース、自社の能力を評価する
- 基本戦略を選定する
- 基本戦略の計画書を作成して、体制を整える
- 基本戦略を実行する
- 基本戦略を改善する
▼業界分析はファイブフォース分析を使います
▼差別化要因の分析はVRIO分析を使います
企業の成功事例をポーターの基本戦略で解説
ポーターの基本戦略フレームワークは、さまざまな企業で活用されています。ここでは、企業の戦略について、ポーターの基本戦略をベースにして考えてみます。
コスト・リーダーシップ戦略:UNIQLO
出典元:『UNIQLO』
UNIQLOはコスト・リーダーシップ戦略で有名な日本を代表するグローバル企業です。
商品の企画、製造、物流、販売までを全て自社で行い、生産コストを最小限に抑えています。余計な業者を一切通さないため、不要なマージンを取られることなく、低コストで商品を売り出せているのです。
また、UNIQLOはより安くより高品質の商品を販売することに注力しています。ヒートテックやエアリズムなどの機能性の高い商品を開発するなど、価格と質で、他社が追随できないようになっており成功を収めています。
差別化戦略:無印良品
引用:『無印良品』
無印良品は差別化戦略を採用しています。
無印良品は「シンプル」を重視し、素材にこだわった差別化戦略で成功しています。シンプルイズベストは無印良品のポリシーです。
衣服、生活雑貨、食品から、家具などは有名デザイナーがデザインしたことに価値を感じて購入する方もいます。しかし、無印良品は有名デザイナーがデザインした商品でも、名前を伏せて販売しているのです。素材、デザイン、使い勝手を重視しつつ、シンプルであることを追求して、多くの人に愛されるブランドとなりました。
集中戦略:しまむら
引用:『しまむら』
しまむらは、集中戦略を採用しています。
ターゲットは20~50代の主婦層で「服にはお金をかけずに節約したいけれど、日常のおしゃれも楽しみたい」というニーズに応えるために、低価格のデイリーファッションを提供しています。ターゲット層が住んでいる地域に集中して出店するなど、利益を高めるための「効率化」について常に考え、デイリーファッションとしての地位を確立しました。
「アベイル」、「バースデイ」、「シャンブル」などの店舗も展開する大手アパレル会社となっています。
まとめ
ポーターの基本戦略フレームワークとは、企業が生き残る経営戦略を考える際に使用するフレームワークを指します。各戦略にはリスクもあるので、情報収集をしながら多角的に分析することも重要です。
この記事では、基本戦略を取り入れるためのステップをご紹介したため、これを機会に経営戦略を見直してみましょう。
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