BtoB営業・マーケティング

オウンドメディアとは?意味や目的、メリット、BtoB企業の成功事例をわかりやすく解説

多くの企業が展開している オウンドメディア ですが、近年ではBtoB企業にも広がりつつあります。しかし、オウンドメディアの特性やオウンドメディアの活用方法を掴めていない企業も少なくないようです。

そこで今回は、オウンドメディアの意味や目的、BtoB企業がオウンドメディアを運営するメリット、オウンドメディアの成功事例などについてわかりやすく解説していきます。

オウンドメディアとは?

オウンドメディア とは?

オウンドメディア(Owned Media)とは、自社が所有するメディアの総称です。
ホームページ・ブログ・ECサイト・メールマガジンなどがオウンドメディアに該当します。
オウンドメディアは、一定数以上のPV数を達成させるといった客観的な評価を得るまでに時間は必要ですが、自社メディアとして永年利用し続けることができるのが最大の特徴です。
PV数などの客観的な評価を得られたオウンドメディアでは、高い集客力が期待できるでしょう。
自由度が高いため、企業紹介や採用活動に活用することはもちろん、自社の商品やサービスを深く知ってもらえるリードナーチャリングの一環としても活用できます。
似た言葉にアーンドメディア(Earned Media)がありますが、アーンドメディアはレビューサイト、第三者によるブログ・SNSなど自社以外の誰かがコントロールしているメディアが該当します。

◆関連用語

オウンドメディアは、上記のとおり主にWebサイトブログなどが対象となります。ただし、広義では自社で発行している広報誌やパンフレットなども含まれます。

トリプルメディアとは?

オウンドメディアは、マーケティングの核と言われる「トリプルメディア」のひとつです。各メディアの違いを見てみましょう。

オウンドメディアホームページ、ブログ、ECサイト、メールマガジンなど
ペイドメディアテレビCM、ラジオCM、雑誌広告、ネット広告など
アーンドメディアレビューサイト、第三者が扱うブログ・SNSなど
※自社ではなく、第三者が取り扱っているもので、そこから情報発信されていることが特徴

ペイドメディアは金銭的コストが発生するメディア、アーンドメディアは自社以外の誰か、第三者がコントロールしているメディアが該当します。

他のメディアと比較して、オウンドメディアには低コストで運用でき、コントロールできる範囲が広いという特徴があります。

オウンドメディアのメリット

オウンドメディアには、次のような3つのメリットがあります。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

自由度が高い

オウンドメディア最大のメリットは「自社でコンテンツが作成できる」という点でしょう。他のメディアを利用したマーケティング戦略は制限を伴いますが、自社コンテンツは幅広いターゲットの指定や柔軟な新規ユーザーへのアプローチも可能です。

半永久的にリードを獲得できる

作成したコンテンツを削除しない限り、半永久的な集客効果が期待できます。広告を活用したリードの獲得は掲載期間中のコストを考慮しなければいけませんが、オウンドメディアは広告宣伝費をかけなくても、リードにアプローチすることが可能です。

また、検索結果の上位に表示されるような質の高いコンテンツを作成すれば、企業の貴重な資産にもなるでしょう。

自社の商品・サービスを深く知ってもらえる

BtoB企業の場合は商品購入までの期間が比較的長いため、コンテンツへの接触機会も多くなります。そのため、オウンドメディアの内容を充実させれば、自社の商品・サービスを顧客に深く知ってもらえるようになるのです。

自由度の高いオウンドメディアの特徴を生かしたさまざまなコンテンツを発信すれば、ユーザーは多角的な検討をしやすくなるでしょう。

オウンドメディアのデメリット

扱いやすさや柔軟性に定評のあるオウンドメディアですが、デメリットも存在します。メリットと合わせて確認しておきましょう。

即効性がない

オウンドメディアは、公開後すぐにアクセスが集中するタイプの媒体ではありません。

アクセス数を増やすためには検索順位をあげる「SEO対策」が必要不可欠です。しかし、検索エンジンから評価されて多くのユーザーの目に留まるような質の高いメディアを構築するには、最低でも半年から1年程度の期間を要することが一般的です。

ユーザーとの信頼関係を築くまでの時間もかかるため、中長期的な視点でのコンテンツ作成と運営を目指すようにしましょう。メディアの開設直後はペイドメディアと併用して露出を増やすのも、ひとつの方法です。

メディア管理のために、常に一定のリソースが必要

オウンドメディアは「ストック型」のメディアなので、コンテンツを蓄積させなければ価値を高めることが難しくなります。顧客獲得につなげるためには、安定してコンテンツを提供できる体制を整えなければいけません。

しかし、質の高いコンテンツを提供するためには、記事を執筆するライターや、サイトのデザインを手掛けるデザイナーなどを確保する必要があります。いずれにしても、質の高いメディアの運営にはコストがかかるという点は忘れないようにしましょう。ただし、定期的に広告費を支払い続ける戦略と比較すれば、費用対効果は高くなります。

オウンドメディアの作り方は?導入フローを解説

ここからは、オウンドメディアの作り方を詳しくご紹介していきます。

1.目的を定める

まずは、なぜオウンドメディアの導入目的を明確にします。取り組むべき内容が多岐にわたる場合は、最重要視したい効果を目的に掲げてください。

など

目的を明確にしなければ立ち上げるメディアの方向性が定まらず、この後設定する狙ったターゲットを獲得できない可能性もあるので注意が必要です。

2.メディアのテーマを決める

次に、運営するメディアの「テーマ」を明確にします。コンテンツの方向性を定めるために、下記の内容も決めておきましょう。

メディアコンセプト

目的を達成するための方向性やコンテンツの枠組みです。

メディア名

メディアの目的に合わせて企業名や商品名を入れたり、キャッチーな名称にしたりするといいでしょう。

デザイン

目的に適したトーンやデザインを考えます。デザインで迷ったときには、同業種のオウンドメディアを参考にしてみてください。

3.ターゲットを設定する

ターゲットにする層と、ターゲットを具体的な人物像に落とし込んだペルソナ、さらに、コンテンツを上位表示させたいキーワードを設定します。

ターゲット

オウンドメディアでは、定めたターゲットに興味や関心を持ってもらえるようなコンテンツを提供していきます。なお、メディアの目的を明確にしてからKPIを設定すると、ターゲットが見えやすくなります。

ペルソナ

ターゲットをより具体化したのがペルソナです。BtoBの場合は、社内での立場やビジネスにおける課題などを中心に設定するといいでしょう。

キーワード

上位表示させたいキーワードも明確にします。新たに開設するオウンドメディアの場合は、マストキーワードを3~5、サブキーワードを5~10選定し、15~50記事のキーワードツリーを作成するといいでしょう。

4.流入~CV獲得までのシナリオを設計する

ユーザーがどこから流入してCV(コンバージョン)に至るのかをシナリオとして設計します。ユーザーの意思を考慮しないで設計すると、最適なタイミングでコンテンツを提供できなくなるので注意しましょう。

ちなみにこのタイミングで顧客の行動を図式化した「カスタマージャーニーマップ」を作成すれば、ユーザーの行動を時間軸で把握しやすくなります。

5.コンテンツを作成する

メディアに掲載するコンテンツを作成します。自社で作成するのか、外注するのかも事前に決めておきましょう。予算が潤沢な場合は、外部への丸投げも選択肢に入ります。

BtoB企業のオウンドメディア成功事例3選

BtoB企業のオウンドメディアは、近年多くの企業が注力しているマーケティング施策です。自社の専門性を発信し、顧客との信頼関係を築き、リード獲得や売上向上に繋げる効果が期待できます。

しかし、成功には戦略的なコンテンツ制作と運用が必要です。そこで、今回はBtoBオウンドメディアで成功している3つの事例を紹介します。

1. freee株式会社:経営ハッカー

会計ソフトのfreeeが運営するオウンドメディア。多くの経営者に支持され、月間約100万PVを達成、資料ダウンロードやセミナー参加などのリード獲得に貢献し、freeeの認知度向上と顧客獲得に繋がっています。

ターゲット: 中小企業の経営者、個人事業主
コンテンツ: 会計、経理、人事労務、税務、確定申告、給与計算、起業、会社設立など

【特徴】
・経営に関する悩みを解決する実践的な記事が豊富
・動画コンテンツやインタビュー記事も充実
・メルマガやSNSで積極的に情報を発信
・顧客とのコミュニケーションを重視した運用

URL:https://keiei.freee.co.jp/

2. 株式会社カオナビ:カオナビ人事用語集

株式会社カオナビが提供する、人事に関わる用語を解説したオウンドメディア。人事評価、人材育成、タレントマネジメントなど、幅広い分野の用語を網羅しており、それぞれについてわかりやすく解説されています。

ターゲット: 人事担当者、マネジメント層
コンテンツ: 人事用語解説、目標管理シートや評価シートなどのダウンロード資料も充実

【特徴】
・人事用語の意味や使い方を調べることができる
・人事制度の全体像を理解できる
・ 最新の人事に関する知識を学べる
・クラウド型人事評価システム「カオナビ」の集客に貢献

URL:https://www.kaonavi.jp/dictionary/

    3. 株式会社スマートキャンプ:BOXIL Magazine

    BOXIL Magazineは、SaaS選定に役立つ情報を発信するビジネスメディアです。運営は、SaaS比較サイト「BOXIL」を運営する株式会社スマートキャンプが行っています。

    ターゲット: SaaS導入を検討している企業の担当者、SaaSの最新情報を知りたい経営者・コンサルタント
    コンテンツ: SaaS比較記事、導入事例、トレンド、活用方法、SaaSに関するイベント情報や資料ダウンロード

    【特徴】
    ・SaaSの比較検討
    ・SaaSの機能や料金、評判など
    ・ SaaS選びに役立つ情報が充実

    URL:https://boxil.jp/mag/

    オウンドメディアとは?まとめ

    オウンドメディアは、時間と労力をかけて取り組む必要がある施策ですが、成功すれば大きな成果を得ることができます。自社のビジネスに合ったオウンドメディアを構築し、戦略的に運用することで、顧客獲得や売上向上を実現しましょう。

    オウンドメディアの構築には時間がかかりますが、決して難度は高くありません。重要なのは、オウンドメディアの作成目的と、伝えたいことを明確にしたうえで、ユーザーに有益なコンテンツを提供することです。

    今回ご紹介したメリットやデメリット、導入方法を参考に、質の高いオウンドメディアを構築してください。

    【PR】新規開拓に使える営業リストが無料ダウンロードできる「Akalaリスト」

    Akalaリストとは、絞り込み条件を選ぶだけで、ニーズにマッチした企業を抽出できる「営業リスト作成ツール」です。

    絞り込み条件を選ぶだけで、最短30秒で営業リストが作成でき、さくっとダウンロード可能。CSVファイル形式なのでSFACRMにアップロードすることもでき、テレアポ・FAXDM・郵送DM・フォーム営業がすぐにはじめられます。

    もちろん、営業リストの鮮度精度にもこだわっています。

    各企業のIR情報や官公庁の統計資料などの一般公開されている情報はもちろん、日本国内の500万を超える法人データを収集し、高い精度で連絡先のクレンジング・名寄せ処理を行っています。

    定期的に更新しているため、鮮度と精度の高い営業リストが手に入るというものです。Akala List が、ムダのない営業活動をサポートします。

    いまなら毎月300件無料ダウンロードできる!

    いまなら会員登録するだけで毎月300件の営業リストが無料ダウンロードできます! 

    有料プランへの切り替え手続きをしない限り、料金を請求することはございません。無料プランは電話番号もクレジットカードの登録も不要なのでご安心ください。

    ▼詳しくはこちらから

    Akala Note編集部


    右も左もわからないままIT企業に入社。研修でテレアポ、テレマーケティングのおもしろさにはまり、インサイドセールス部門に配属を希望。法人営業、マーケティング部門も経験し、いまでは新人研修も担当する。BtoB営業・マーケティングのオールラウンダーをめざして奮闘中!

    TOP

    list3