近年、業務効率化で注目されているBPOですが、アウトソーシングとの違いについてご存じでしょうか?
今回はBPOについて詳しく解説します。この記事では、BPOのメリットやデメリットをはじめ、どのようにBPOサービスを選ぶべきかまでご紹介します。業務プロセスの改善を検討している方は、この記事が参考になります。
BPOとは?
BPOとはBusiness Process Outsourcing(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の略で、業務プロセスの一部を委託することをいいます。
企画・設計・施策・効果測定まで委託することで、企業はコア業務に集中できるようになります_また、業務プロセスの一部を委託すれば、社内のリソース配分を最適化できるため、経営戦略としてBPOを活用する企業が増えてきました。
BPOの契約形態
BPOの契約形態には「準委任契約(委任契約)」と「請負契約」があります。
(1)準委任契約(委任契約)
業務遂行が報酬対象となり、成果物完成責任は問われません。コールセンターやシステム運用・保守などで契約が締結されます。
(2)請負契約
成果物が報酬対象となり、成果物完成責任が問われます。システム開発などで契約が締結されます。
BPOとアウトソーシングの違い
BPOとアウトソーシングの違いは「業務範囲」です。
アウトソーシングとは、業務を切り出して外部に委託することをいいます。業務プロセスの設計、実行、分析を社内で行いマネジメントしなければいけません。
一方で、BPOは業務プロセスの設計、実行、分析まで外部に委託することをいいます。プロに業務プロセスを見直してもらうことにより業務停滞を招いているボトルネックを特定することも可能です。つまり、BPOはアウトソーシングと比較して業務範囲が広くなります。
BPOが注目されている理由
BPOが注目されている理由は2つあります。「人材不足」と「VUCA時代の到来」です。
日本商工会議所の独自調査『人手不足の状況および多様な人材の活躍等に関する調査』では、約7割の企業が人材不足に悩んでいると回答しています。
人材不足の原因は少子高齢化や地方の人口流出です。人材不足を解決できなければ事業継続が難しく、倒産するという企業も存在します。
その一方で、VUCA時代が到来して物事の不確実性が高くなり、将来の予想がしづらくなりました。人材採用しても業績不調に陥れば人員削減しなければいけません。このようなリスクもあるため、業務の一部を外部に委託して、社内のリソースの最適化ができるBPOサービスが注目を集めています。
VUCAとは、Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)の略語で、将来の予測が困難で、変化が激しい経済社会環境であることをいう。
※経済産業省ホームぺージより
BPO導入のメリット
企業がBPOを導入するメリットは3つあります。
コア業務に集中できる
BPOを導入すれば、社内リソースを経営戦略立案や商品企画、商談など利益に直結するコア業務に集中できます。
大半の企業では、直接利益を生まないがコア業務を支えるノンコア業務に多くの時間が奪われています。請求書や見積書作成、経費精算、カスタマーサポート対応などでコア業務に手が回らない状態だと生産性を上げていけません。
時間が奪われているノンコア業務をBPO導入によって最適化すれば、社内のリソースをコア業務に集中できて、生産性を上げていけます。
業務コストを削減できる
BPOを導入すれば、業務コストを削減できます。業務コストとは、業務を遂行する際に必要な経費を指します。「人件費」「教育費」「システム導入費」などが含まれていることが多いです。
例えば、カスタマーサポートのBPOサービスを利用すれば、オペレーターの雇用や教育が不要になります。また、コールセンターシステムを導入する必要もありません。コストを比較して検証する必要はありますが、BPOを導入して業務コストを削減することも可能です。
業務品質を向上できる
BPOを導入すれば、業務プロセスの一部を専門性を持つ会社にまかせられます。
例えば、事業拡大してカスタマーサポートを立ち上げる場合、ノウハウがなければ顧客対応の品質が落ちてしまいかねません。このような場合はBPOを導入して、高い専門性を持つ会社に業務をまかせて、業務品質を向上させると良いでしょう。
BPO導入のデメリット
企業がBPOを導入するデメリットも3つあります。
準備期間や移行期間がある
BPOを導入すると準備期間や移行期間を検討しなければいけません。社内の業務を外部委託する場合は業務の引継ぎが必ず発生します。
引継ぎ期間を短くしたい場合は、綿密な打ち合わせやマニュアル作成など、実務担当者の協力が欠かせません。そのため、準備期間や移行期間にかかるコストが回収できるのかを必ず検討しましょう。
社内にノウハウが蓄積されにくい
BPO事業者に業務プロセスの一部を委託すると、業務の進行状況を正確に把握できなくなります。業務がブラックボックス化されてしまうと社内にノウハウを蓄積できなくなります。BPO解約後に内製化する場合に負担となってしまうでしょう。
BPO事業者により情報共有の密度は異なります。そのため、社内にノウハウを蓄積したい場合は、情報共有してくれるBPO事業者を選びましょう。
情報漏洩リスクがある
BPOで業務プロセスの一部を委託する場合は、情報漏洩に注意を払う必要があります。
万が一、BPO事業者が起因で情報漏洩した場合は、発注元も社会的責任を問われることになります。行政指導や勧告を受けるだけでなく、企業の信頼を失うことになりかねません。また、損害賠償請求にも応じなければならないケースもあるでしょう。
このような報漏洩リスクがあるため、セキュリティ品質基準を満たした業者を選ぶようにしましょう。
BPOサービスの業務領域
BPOサービスの業務領域は多岐に渡ります。
人事 | 採用計画、採用選考、福利厚生の企画、給与計算など |
経理 | 伝票入力、請求書の作成、債権管理、決算業務 など |
法務 | 法律関連の問題に対する相談対応、契約書のチェックなど |
総務・庶務 | 受付、社内備品の管理、名刺の発注、郵便物の発送や受け取り対応 など |
営業・マーケティング | 戦略の立案、データ分析、テレマーケティング(テレマ)など |
ヘルプデスク | 社内ヘルプデスク、社内向けマニュアルの制作、セキュリティ対策など |
コールセンター・コンタクトセンター | 問い合わせ対応など |
BPOサービスの選び方
BPOサービスを選ぶときは3つの項目を確認するようにしましょう。
1.専門性
BPOは高い専門性を持つ会社に委託するようにしましょう。委託料金の安さを先決して専門性が低い会社に委託すると、対応の遅延やミスが起きてしまいかねません。その結果、顧客からの信頼を失います。このようなトラブルが発生しないように、必ず高い専門性を持つ会社に委託をしましょう。
専門性の高さは実績を確認することで把握できます。業務量、期間、品質などの成果も知ることが大切です。徹底したリサーチをして、より良い委託先を探しましょう。
事業規模
事業成長すると業務量が増加したり、業務範囲が拡大したりする可能性があります。スタートアップ企業では急成長することもあるでしょう。このように委託する業務量が増えた場合でも柔軟に対応してもらえるのか、事業規模を確認しておくことをおすすめします。
BPOのパートナー先を探すときは、中長期で付き合える委託先を見つけることが大切です。
セキュリティ
業務プロセスを委託する際は顧客の個人情報や機密情報を共有しなければならず、情報漏洩する恐れがあります。そのため、万全なセキュリティ体制を確立しているBPO事業者を選ぶようにしましょう。
情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格であるISO27001やプライバシーマーク(Pマーク)を取得していれば、情報取り扱いに関して安心できます。
まとめ
BPOとは、業務プロセスの一部を外部に委託することをいいます。企画・設計・施策・効果測定まで委託することで、企業はコア業務に集中できるようになります。
VUCA時代が到来し将来の予測が立てにくい中、BPOを利用して、社内のリソースの最適化を図る動きが加速してきました。この記事を読みBPOに興味を持った方は、ぜひ業務プロセスを改善してみてください。
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