マネジメント

1on1と面談は何が違う?1on1ミーティングのやり方と話すことがない場合の対処法に

上司と部下のコミュニケーション不足を解消するために、1on1ミーティングの導入を考えている企業が増えています。

しかし1on1ミーティングについて、以下のような意見を耳にしたことがある方も多いでしょう。

  • 1on1ミーティングは面談と何が違うの?
  • 1on1ミーティングで話すことがない
  • 1on1ミーティングは意味がない
  • 1on1ミーティングをやりたくない、やめてほしい

ネガティブな意見が出がちな1on1ミーティングですが、本記事では1on1ミーティングの有用性とLINEヤフー社の導入事例、1on1ミーティングで話すことがないときの対処法について解説します。 

1on1ミーティングとは

1on1ミーティングとは、米国のシリコンバレーで始まった上司と部下が定期的に行う対話のことをいいます。

上司が一方的に話すのではなく、部下が主体的に話すのが特徴です。週1回〜月1回の定期的なペースで行い、1回あたりの時間は30分〜60分が一般的です。

1on1ミーティングを理解するために、目的と人事評価面談との違いを解説します。​

1on1ミーティングの目的

1on1ミーティングの目的は、下記の3つです。

  • 部下の成長促進
  • 仕事の意欲を高める
  • コミュニケーション不足の解消

1on1ミーティングで話すこと

 上記の目的を達成するために部下に対する質問は、下記のようなものが望ましいです。

・いちばん得意だと感じている業務
・現在仕事で悩んでいること
・仕事で面白いと感じていること
・今後取り組みたいこと
・週末の過ごし方
・ストレスを感じていること

1on1ミーティングでやってはいけないこと

上記のような質問を行うため、1on1ミーティングは上司が一方的に話す時間ではなく、部下に話してもらう時間と認識しましょう。

決して部下の欠点を指摘する時間ではありません。「ダメ出し」は1on1でぜったいにやってはいけないことです。

1on1と面談の違い

1on1 (3)

1on1とよく混同されがちなのが「面談」です。しかし、1on1と面談の目的は異なります。

人事評価面談は上司のための時間で、部下の管理・評価を目的に開催されます。面談で話す内容は、部下を管理評価するのに必要な内容でプライベートについてはほとんど話しません。

1on1ミーティングと人事評価面談との違いは、上記の表にまとめました。

1on1ミーティングの導入事例(LINEヤフー株式会社)

1on1ミーティングは、LINEヤフー株式会社が導入により成果を挙げたことで、日本でも注目されました。 

しかし、1on1ミーティングを導入する際には、以下のような批判的な意見がありました。 

批判的な意見を持つ人にもまずは、1on1ミーティングを体験してもらうことから始めます。開始当初は、面談後に部下が「上司と話ができてよかった」と実感できれば成功としました。 

管理職に求められるコーチングスキル

ヤフーでは1on1ミーティングの質を高めるために、管理職に必要なスキルも明確にしています。

コーチング部下が抱えている課題を、自ら解決策が導き出せるようにサポートするスキル
ティーチング明確な答えがある課題に対して、上司が部下に答えを教えるスキル
フィードバック部下の問題点を客観的な観点から改善策を伝えるスキル

特にヤフーでは、コーチングを管理職に必須のスキルとしています。

また、ヤフーの1on1ミーティングは、上司から「今日は何を話そうか」と切り出されて開始することが多いです。そのため部下にテーマを決めてもらい、部下が中心に話をします。

1on1ミーティングを仕組み化

さらにヤフーでは経験学習を重要視しています。経験学習とは「業務の実施→成功失敗の内省→得た学びを言語化する→新しい業務に活かす」のサイクルを繰り返し、経験値とスキルを積んでいく方法です。 

ヤフーは、1on1ミーティングによって経験学習が促進されるように以下の仕組みを導入しています。 

結果としてヤフーの1on1ミーティングを導入して、コミュニケーション不足が解消しただけでなく、業務の効率も向上しました。

1on1ミーティングをやるメリット・デメリット

1on1 (2)

1on1ミーティングの具体的なメリット・デメリットは、どのようなものがあるのでしょうか。

1on1ミーティングをやるメリット

1on1ミーティングのメリットには、以下のメリットが期待できます。

1on1ミーティングは、定期的に上司と部下の話し合いの時間が保たれるため、コミュニケーションが円滑になります。

上司は部下と定期的に話し合うため、現場の理解が深まるというメリットもあります。現場を理解せずアドバイスすると「的外れなアドバイスをしないでほしい」と部下が不満を持つ可能性があります。そのような食い違いを防げることもメリットです。 

また定期的に話し合う機会を設ければ、目標に対しての進捗確認が都度行えます。

上記のような中間評価を部下に伝えられるため、目標達成というゴールに向かって上司と部下が伴走できることも大きなメリットです。

1on1ミーティングをやるデメリット

一方で1on1ミーティングには、以下のデメリットもあります。

1on1ミーティングの目的を通知しないと、「ただ単に時間が取られるだけ」と受け取られるデメリットがあります。のデメリットを解消するには、先述した上司・部下それぞれのメリットを説明することが大切です。

1on1ミーティングのやり方・話すこと

1on1

1on1ミーティングのやり方や話すことを解説します。

1.上司と部下が目的を共有する

1on1ミーティングを行う目的が共有できていないと、以下のような不安・不満を持ちます。 

上記のような不安・不満を解消するには、「1on1ミーティングの時間は、部下のための時間」と伝えることです。

2.1on1ミーティングで話す内容を決める

次に1on1ミーティングのタイムスケジュールを決めましょう。

基本的に1on1ミーティングでは、部下が話す内容を決めます。あらかじめ部下に「何を話してもいい」と伝えておくのが良いでしょう。

ただ人によっては、「話す内容がなかなか決められない」と悩む人もいます。そのような方のために、1on1ミーティングシートの活用がおすすめです。 

全社共通のミーティングシートを使用すると、事前に話す内容が決められるため、せっかくの1on1ミーティングの時間が雑談だけで終了しません。

3.1on1ミーティングの実施と内容の記録

話す内容が決まったら、1on1ミーティングシートに沿ってミーティングを実施します。1on1ミーティングの際は、簡単な議事録を取るようにします。

4.1on1ミーティングの継続

最も大切なのは、1on1ミーティングの継続です。1on1ミーティングを繰り返すと、初めはうまくいかなかったコミュニケーションもスムーズになります。 

また定期的に部下と話す機会を設けると、部下から上司への日常的なコミュニケーションも期待できるでしょう。

1on1ミーティングで話すことがない場合の対処法

1on1ミーティングを導入して間もない間は、話すことがないと悩んでしまうケースが多いです。「話すことがない」と悩んだ経験のある方は、下記3つの対処法を試してみてください。

上司から雑談を行う

話す内容がなかなか思い浮かばないときは、上司から行いましょう。1on1ミーティングでは、上司が中心となり話す場ではありません。 

しかし部下が「何を話していいかわからない」と悩んでいるのであれば、上司が雑談を行い「​この場では何でも話していい」と部下に実感してもらいましょう。

雑談の例としては下記が挙げられます。

  • 仕事での失敗談
  • 上司の趣味
  • 上司の生い立ち
  • 流行語、トレンドなどアイスブレイクネタ

上司の方でテーマを用意する

上司がテーマを用意するのも対処法の1つです。あらかじめテーマが決まっていると、部下もどのような話をすればいいかを考えやすくなります。 

テーマとしては下記が挙げられます。 

  • 趣味や最近楽しかったことなどのプライベートな話題
  • 不便に感じていることや困っていることなどの仕事の話題
  • 将来行ってみたい仕事やキャリアビジョン

複数テーマを提示して、その中で部下が話せることを選んでもらうのがおすすめです。

過去の1on1ミーティングの内容を振り返る

過去の1on1ミーティングの内容を振り返るのもおすすめです。内容の振り返りで、仕事上で抱えていた問題はどうなったか、進捗状況を改善したかといった確認ができます。 

またプライベートの話題を話していれば、その後の状況を知る機会にもできます。例えば部下に子供が生まれていれば、子供の成長具合と言ったように普段仕事では話さないような話題について話すきっかけとなるでしょう。

まとめ

「気が合わなくて苦手」と思っていた相手でも、頻繁に話ができる機会を設けると、誤解が解けて関係性が良くなることも多いです。

生産性に直結するかしないかは別として、1on1ミーティングによって心理的安全性を高める効果も期待できます。1on1ミーティングの有用性について再確認してみましょう。

1on1 とは?

1on1ミーティングとは、会社などの組織の中で人材育成などを目的として、上司と部下が1対1で行う対話(面談)のことです。
アメリカ、シリコンバレーで根付いた1対1ミーティングの形式を指しており、それまでも行われてきた個別面談と区別し1on1ミーティングと呼ばれることが多いです。
プロジェクトの進捗確認や評価のための個別面談と違い、1on1ミーティングの目的は部下の成長です。
そのため部下を対話の主役にして行うというのが大きな特徴です。
部下の仕事の成果を確認するのではなく、悩みや望みなどを引き出すことに主軸を置き、上司からの一方的な指示や質問とならない様、あくまでも部下に主体的に喋らせることが重要となります。

◆関連用語

職場の心理的安全性の作り方に関する解説記事はこちら

インサイドセールスの現場でも1on1が重視されています

【PR】新規開拓に使える営業リストが無料ダウンロードできる「Akalaリスト」

Akalaリストとは、絞り込み条件を選ぶだけで、ニーズにマッチした企業を抽出できる「営業リスト作成ツール」です。

絞り込み条件を選ぶだけで、最短30秒で営業リストが作成でき、さくっとダウンロード可能。CSVファイル形式なのでエクセルやGoogleスプレッドシートで開け、そのままSFACRMにアップロードすることもできます。

もちろん、営業リストの鮮度精度にもこだわっています。

各企業のIR情報や官公庁の統計資料などの一般公開されている情報はもちろん、日本国内の500万を超える法人データを収集し、高い精度で連絡先のクレンジング・名寄せ処理を行っています。

テレアポ・FAXDM・郵送DM・フォーム営業がすぐにはじめられるAkalaリスト。ムダのない営業活動をサポートします。

いまなら毎月300件無料ダウンロードできる!

いまなら会員登録するだけで毎月300件の営業リストが無料ダウンロードできます! 

有料プランへの切り替え手続きをしない限り、料金を請求することはございません。無料プランは電話番号もクレジットカードの登録も不要なのでご安心ください。

▼詳しくはこちらから

Akala Note編集部


右も左もわからないままIT企業に入社。研修でテレアポ、テレマーケティングのおもしろさにはまり、インサイドセールス部門に配属を希望。法人営業、マーケティング部門も経験し、いまでは新人研修も担当する。BtoB営業・マーケティングのオールラウンダーをめざして奮闘中!

TOP

list3