近年、インサイドセールスという言葉をよく見るようになりました。また、インサイドセールスの手法であるSDRやBDRにも注目が集まっています。
この記事では、SDR・BDRとは何かについて説明するとともに、SDRとBDRの違い、SDRとBDRを効果的に導入する戦略についてもわかりやすく解説します。
この記事を読めば、インサイドセールス・SDR・BDRのポイントを理解できます。ぜひ、最後までご覧ください。
※この記事は2022年5月25日に公開したものを再編集しています
インサイドセールスにおけるSDRとは
SDRは「Sales Development Representative」の略称です。直訳すると「営業開発担当者」という意味になります。
SDRとはインサイドセールスのポジションのひとつで、インバウンド型の営業手法です。「反響型」「PULL型」ともいわれます。
営業対象となるのは、自社の商材に興味を持っている見込み顧客。ブログ・ホワイトペーパー・ニュースリリースなどのコンテンツやDM(ダイレクトメール)に対して反応のあった顧客へアプローチする役割があります。
インサイドセールスにおけるBDRとは
BDRは「Business Development Representative」の略称です。直訳すると「ビジネス開発担当者」という意味になります。
こちらもSDRと同じようにインサイドセールスのポジションです。BDRはアウトバンド型の営業手法で、「新規開拓型」「PUSH型」とも呼ばれます。
新規開拓とは今までに営業実績のない顧客を開拓することですが、飛び込み営業に近いため、すぐに成果を出すのは困難でしょう。
そのため、BDRでは企業規模をセグメントし、ターゲット顧客を限定してアプローチするABM(アカウントベースドマーケティング)の手法が用いられます。興味の度合いも不明なため、コールドコールが多くなりがちですが、よりマッチ度の高い営業リストを使用して、無駄を省くことが大切です。
▼ABM(アカウントベースドマーケティング)について詳しくは以下の記事を参考にしてください
SDRとBDRの違い
セールス部門の役割は、フィールドセールスとインサイドセールスに大別できます。
フィールドセールスとは顧客を訪問し、対面で営業することです。インサイドセールスとは顧客を訪問せず、メールや電話などでやりとりすることです。
SDRとBDRは同じインサイドセールスのポジションですが、役割は大きく違います。ここではSDRとBDRを比較して、違いを明らかにしてみましょう。
営業起点
SDRはWebサイトのホワイトペーパーなどの問い合わせを起点に、多くのリードを獲得できます。一方で、多くのリードが獲得できるものの、その確度にバラツキがあります。
BDRは1社1社テレアポをする営業なので、なかなか担当者につながりません。しかし、ターゲット顧客を限定しているので、リードの確度はよいでしょう。
SDR | BDR |
・問い合わせ ・ホワイトペーパー ・自社セミナー参加企業 | ・ターゲット顧客の新規開拓 |
ターゲット
インバウンド型で顧客からの反応を待つSDRは、中小企業を対象とすることが一般的です。中小企業は数が多いため、受注件数は増えますが、契約単価は低い傾向です。
これに対し、BDRはターゲットを絞って営業します。そのため、契約単価や継続率の高いエンタープライズ企業をターゲットにすることになります。 エンタープライズ企業とは、市場の規模をカテゴライズするために用いられる用語で、大企業や官庁、地方公共団体など規模の大きい組織のことをいいます。
日本国内でエンタープライズ企業は約11,000社、割合にすると0.3%です。大企業は一度契約すれば、契約単価が高く、継続率も高いため、安定収入につながります。BDRでは積極的に狙っていきます。
SDR | BDR |
・中小企業 | ・エンタープライズ企業 |
▼意外と知らない「中小企業」と「大企業」の違いについてまとめました
顧客ニーズ
SDRの場合、すでにニーズが顕在化しているため、リードの質は高いといえます。
SDR | BDR |
・ニーズが顕在化している | ・ニーズが潜在化している |
顧客の情報
インサイドセールスにおいては、BANT情報を得ることで見込み度を推測していくことも大切です。
SDR | BDR |
・メールアドレス・電話番号・担当者名 | ・顧客Webサイトに掲載されている情報程度 |
▼最近では「BANT」に「C」を加えたBANTC(バントシー)が主流です。詳しくは以下の記事で
営業手段
営業リストの質にもよりますが、SDRの場合は担当者名などのリード情報が得られているため、メールや電話でアプローチを行います。購入意欲が高いため、商談化できる可能性は高いです。
BDRの場合は飛び込み型で電話やダイレクトメールでアプローチします。受付ブロックされてしまうことも多いです。
SDR | BDR |
・メール営業 ・電話営業 ・対面営業 | ・電話 ・ダイレクトメール |
SDRとBDRを効果的に導入するポイント
SDRとBDRを成功させるためには、「導入目的の明確化」「KPI設定」「部門連携」「SFA(営業支援ツール)などの導入」が重要になります。
導入目的の明確化
SDRとBDRのどちらを強化するかは、自社の状況を正しく把握して決めるべきです。
たとえば、問い合わせによるリードが多く、これにアプローチしたいのであれば、まずSDRを強化すべきでしょう。逆に問い合わせによるリードが少ないのであれば、BDRでダイレクトに顧客にアプローチする方が有効です。
また、BDRとSDRによるインサイドセールスを成功させるには、対象となる顧客や自社の商材を把握し、きちんと方針を決める必要があります。顧客や商材が変われば、方針も変わります。その都度、方針を検討し共有することが大切です。
KPI設定
KPIとは“Key Performance Indicators”の略称です。KPIは目標の達成度を評価する指標として広く使われています。
SDRとBDRを導入する場合もKPIの設定が重要です。契約に必要な「商談数」「必要リード数」「必要ターゲット数」を割り出すことにより、SDRとBDRのKPIが設定できます。
部門連携
インサイドセールスの前後の工程には、マーケティング部門とフィールドセールス部門があります。この前後の部門と連携することが、企業として重要なポイントです。
マーケティング部門の役割は、商品が売れる仕組みを作ることです。Webサイトを更新したり、展示会を開いたりして、リードを獲得します。
フィールドセールス部門は、SDRやBDRがインサイドセールスによって獲得したリードを活用し、営業訪問・クロージングをします。
企業によっては、SDRとBDRが連携することもあります。SDRが担当者情報を獲得し、顧客に継続連絡の承諾を得た上で、BDRへパスすることもあります。さらにBDRによってリードナーチャリング(顧客育成)を行い、商談化した上でフィールドセールスへパスします。
営業支援ツールなどの導入
部門間の効果的な連携には、SFA(営業支援ツール)の導入が効果的です。
SDR・BDR・フィールドセールスは、緊密に顧客情報をやりとりする必要があります。そのためにも、SFA(営業支援ツール)に履歴を記録していく必要があります。
SFAにはアプローチした日時はもちろん、顧客の購買意欲も記録して常に最新情報を共有します。
まとめ
インターネットの普及によりビジネスのあり方は大きく変容しました。必ずしも対面でコミュニケーションをとる必要がなくなったことは、営業戦略にも大きな影響を与えています。
従来、フィールドセールス経由で情報を入手していた顧客も、自身でインターネットから情報を入手できるようになりました。その結果、今までと同じようなフィールドセールスの成功率は低くなり、より効果的な方法が必要になっています。
今回紹介したSDRやBDRといった「インサイドセールス」であれば、効率的に多くの顧客と接触できます。効果的にインサイドセールスを導入するには、SDRとBDRの意味と違いを理解し、それぞれに戦略が必要です。
SDRはWebサイトなどからの問い合わせを元にアプローチする反響型、BDRは自ら顧客との接点を作る新規開拓型の営業手法です。
SDRやBDRを導入するなら、「導入目的の明確化」「KPI設定」「部門連携」「営業支援ツールなどの導入」が重要になります。自社の状況にあわせたKPIを設定し、ツールやシステムを活用しましょう。
【PR】新規開拓に使える営業リストが無料ダウンロードできる「Akalaリスト」
Akalaリストとは、絞り込み条件を選ぶだけで、ニーズにマッチした企業を抽出できる「営業リスト作成ツール」です。
絞り込み条件を選ぶだけで、最短30秒で営業リストが作成でき、さくっとダウンロード可能。CSVファイル形式なのでエクセルやGoogleスプレッドシートで開け、そのままSFAやCRMにアップロードすることもできます。
もちろん、営業リストの鮮度と精度にもこだわっています。
各企業のIR情報や官公庁の統計資料などの一般公開されている情報はもちろん、日本国内の500万を超える法人データを収集し、高い精度で連絡先のクレンジング・名寄せ処理を行っています。
テレアポ・FAXDM・郵送DM・フォーム営業がすぐにはじめられるAkalaリスト。ムダのない営業活動をサポートします。
いまなら毎月300件無料ダウンロードできる!
いまなら会員登録するだけで毎月300件の営業リストが無料ダウンロードできます!
有料プランへの切り替え手続きをしない限り、料金を請求することはございません。無料プランは電話番号もクレジットカードの登録も不要なのでご安心ください。
▼詳しくはこちらから