組織全体の営業力を向上させると売上アップが見込めるため、営業ロープレの実施は欠かせません。
しかし、どのような手順で行うのだろう……と悩んでしまう方もいます。そのような方向けに、今回は営業ロープレについて解説します。
この記事を読めば、どのように実践すべきかまで理解できるようになるため、ぜひ参考にしてみてください。
営業ロープレとは
営業ロープレとは、各担当者が「営業役」「顧客役」「オブザーバー役」を担当し、営業シーンを想定して実践することで営業力を身に付ける研修のことをいいます。
テレアポや商談、トラブル対応など、プロセス別の営業手法を習得していくのが目的です。
【営業プロセス】 ・テレアポ:顧客と接触してアポイントを獲得する ・アイスブレイク:商談の冒頭で顧客との心理的な距離を縮める ・ヒアリング:顧客が抱えている悩みや要望など、ニーズを引き出す ・商談・提案:顧客の課題に対する解決策を提案して、自社商品を提案する ・クロージング:商品の契約意思を聞き出す ・トラブル対応:商品を利用した後にトラブルが発生した場合に対応する |
営業ロープレの種類
営業ロープレの種類は4つに分類できます。
ケース型ロールプレイング | 顧客の属性、悩みを細かく設定して実践する現場の経験を積ませられる |
グループロールプレイング | グループを組んで実践をする顧客役を演じるため、お客様目線が養える |
問題解決型ロールプレイング | 自社で起きた問題を取り上げて実践する良質な経験が積める |
モデリング型ロールプレイング | 優秀な人の営業手法を真似るノウハウを共有できる |
営業ロープレで見込める効果
営業ロープレを行うと、4つの効果が見込めます。
営業スキルが向上する
営業ロープレは、営業プロセスを分解して実践に近い形でロールプレイングを行っていきます。自社商品の提案を練習していくのはもちろん、顧客が否定的な場合のトークの切り替えしも習得していきます。
ロールプレイング後は顧客役やオブザーバー役からアドバイスがもらえて、営業手法を改善していけます。自分の営業手法を振り返り、その場でPDCAを回していけるため、営業スキルが向上します。
現場のイメージができる
営業ロープレを通じて現場のイメージがしやすくなるため、新人営業担当者におすすめです。自社商品の知識は、座学で学ぶことも可能です。
しかし、顧客がいなければ練習できません。新人営業担当者の場合、実際の商談の場は緊張してしまい、商品知識を身に付けたのに頭が真っ白になってしまうことも多いです。
このような問題が起きないように営業ロープレを行いましょう。繰り返し行うことで現場のイメージが湧いて、自信を持って営業活動できるようになります。
各担当者の課題を明確にできる
営業ロープレを行えば、各担当者の得意分野や不得意分野を把握できるようになります。
テレアポや商談で成果が出せていない場合は、どこかに問題があると考えられます。しかし、すべての営業に同伴できないため、各自の営業手法を把握しきれません。その結果、的確なアドバイスができなくなってしまうのです。
営業ロープレを行えば、各担当者がどこでつまずいているのかを把握できます。
商品に関する知識が身に付く
自社商品に関する知識がなければ、お客様に提案することはできません。したがって、自社商品のセールスポイントやウィークポイントは理解しておきましょう。
自社商品に関する知識は座学でもインプットできます。しかし、顧客から自社商品に関して質問される内容はさまざまです。どのような質問をされるかロールプレイングを通じて知ることで、より自社商品に関する知識を身に付けていけます。
営業ロープレの手順
営業ロープレは、以下の手順で進めていきます。
- 顧客の人物像や状況を設定する
- 目標を設定する
- ロールプレイングを実施する
- フィードバックする
ここでは、各手順について詳しく解説します。
1.顧客の人物像や状況を設定する
効果が見込める営業ロープレを行うには、現場を想定して取り組む必要があります。そのため、顧客の人物像や置かれている状況、どのようなプロセスかを設定しましょう。
これらを設定できたら、相手になる人は良く見かける顧客像を演じ切ることが重要です。良く見かける顧客像を演じられれば、リアルな現場を体験できて営業力を上げていけます。
ペルソナ とは?
ペルソナとは、こちらが提供しようとしている商品やサービスをいちばん利用しそうなユーザーを架空で設定することによって、マーケティング活動に活用される概念のことをいいます。
架空とはいえ年齢・性別・居住地・職業・役職・年収・趣味・特技・価値観・家族構成・生い立ち・休日の過ごし方・ライフスタイルなど、さまざまな設定を付加していき、非常にリアリティの高い人物像として設定することが一般的となっています。
具体的な顧客設定をすることで自社内で顧客像を統一できるほか、商品開発やマーケティングや広告活動を検討できるというメリットがあります。
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2.目標を設定する
営業ロープレを実施する前に、目標を設定しておきましょう。目標は営業プロセスによって変わります。以下を参考にしながら、目標を設定してみてください。
【目標の参考例】 ・テレアポ:受付窓口を突破して決裁者に電話を繋いでもらう ・アイスブレイク:顧客との距離を縮めてヒアリングできる状態にする ・ヒアリング:お客様が抱えている悩みを引き出す ・商談・提案:お客様が抱える悩みを自社商品で解決できることを説明する ・クロージング:お客様から契約を取る・トラブル対応:誠実な対応をして顧客の信頼を獲得する |
3.ロールプレイングを実施する
事前準備ができたら、「営業役」「顧客役」「オブザーバー役」の3人1組でロールプレインングを行っていきます。あらかじめ設定した顧客の人物像や状況を、メンバーに共有してから取り組みましょう。オブザーバー役は、営業経験が豊富な人を配置すると、的確なアドバイスがもらえます。
4.フィードバックする
営業ロープレを実施したら、オブザーバー役がフィードバックします。フィードバックする場合は悪い点だけでなく良い点も伝えてあげましょう。なぜなら、営業担当者のモチベーションを上げるだめです。
また、顧客役も営業を受けてどう思ったかを教えてあげましょう。オブザーバー役と顧客役からのフィードバックを受けたら、営業役はアドバイスを活かして営業手法を改善します。
営業ロープレを効果的に行うポイント
営業ロープレの手順をご紹介しましたが、効果的な研修をするために以下のポイントを守りましょう。
3人1組で実施する
営業ロープレは「営業役」「顧客役」「オブザーバー役」の3人1組で実施するようにしましょう。なぜなら、営業役と顧客役だけでは、客観的なアドバイスがしにくいためです。オブザーバー役には、営業経験が豊富な人を指名することで、的確なアドバイスができます。
顧客役もアドバイスできますが、ロープレ中は演じることに精一杯になるため、第三者目線でチェックできるオブザーバーを参加させるようにしましょう。
緊張感を持って取り組む
社員の人同士では恥ずかしくなったりしますが、照れながらやっても効果が見込めません。研修時間のムダになってしまいます。
そのため、緊張感を持って取り組みましょう。上司が率先して真剣に取り組むことで、引き締まった空気にできます。
動画を撮影する
ロープレは動画で撮影しておく、営業役に見てもらいましょう。営業役が動画を見ることで、自分の営業手法の良い点と悪い点が客観的に分かるようになります。客観的に俯瞰視してみることで、どのような点を改善していくべきかが分かるため、効果を見込むためにも動画を撮影しながら実施しましょう。
まとめ
営業ロープレとは、各担当者が「営業役」「顧客役」「オブザーバー役」の役割を担い、営業シーンを想定して実践して営業力を身に付ける研修のことをいいます。
営業ロープレを行えば、現場のイメージができるようになったり、自社商品の知識が身に付いたりと営業スキルを上げていけます。また、各営業担当者の課題を洗い出すことも可能です。
この記事では、営業ロープレの手順やコツをご紹介しました。ぜひ、これを機会に組織全体の営業力向上のために取り組んでみてください。
ロープレ とは?
ロープレとは、ロールプレイングの略であり、日本語では予行演習という意味になります。
ロープレの目的は、仕事に慣れるためやスキルアップのために行われます。
研修ロープレや接客ロープレ、営業ロープレなど、多様な業種、職種で使用されています。
ロープレは大きく分けて「ケース型ロープレ」「問題解決型ロープレ」「グループロープレ」と、3つの形式に分類されます。
ケース型ロープレとは、特定の状況を細かく設定し行うものです。
いンサイドセールスにおいては、トークスクリプトに慣れるために模擬的に架電することもあります。
問題解決型ロープレとは、現在ぶつかっている問題や過去の問題を取り上げて行います。
グループロープレとは、グループに分かれて役割を交代しながら行う形式です。
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