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IP電話の料金は高い?安い?ビジネスで使うメリットとデメリット

2024年にNTTが局内設備をアナログ回線からIP回線への切り替えを発表したため、固定電話からIP電話に切り替える企業が増えてきています。

IP電話に切り替えると電話料金は安くなるのでしょうか? 高くなるのでしょうか?

今回はIP電話をビジネスで使用するメリットとデメリットをご紹介します。電話サービスの利用を検討している方は、この記事を読んでみてください。

参考記事:NTT東日本「固定電話(加入電話・INSネット)のIP網移行」

IP電話とは

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IP電話とはインターネットプロトコル(Internet Protocol)という技術回線を用いて通話ができる電話サービスのことを指します。インターネット回線を接続するプロバイダなどがIP電話サービスを提供しています。

インターネット回線で通話ができる仕組みを簡単に説明すると以下の通りです。

【IP電話の仕組み】 
1. VoIP(Voice over Internet Protocol)を活用して音声データを電気信号に変換する
2.電気信号をIPパケットに変換する
3.相手にIPパケットが送信される
4.IPパケットを電気信号に復元する
5.VoIPを活用して電気信号を音声データに変換する

IP電話は顧客管理システム(CRM営業支援システム(SFA、通話録音システムと連携ができたり、固定電話より料金を安く抑えられるため、多くの企業がIP電話に切り替えています。

総務省の「情報通信に関する現状報告」によると、全固定電話の約70%がIP電話を利用していると述べられています。

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IP電話の種類 

IP電話には「0ABJ型」「050型」「アプリ」の3種類があります。

0ABJ型

主にNTTが提供しているIP電話サービスで市外局番が利用できます。

OABJ型は総務省が通話品質基準を満たしていると認定しなければ提供できません。そのため、通話品質が非常に良いです。しかし、050型と比較すると料金が高くなります。

050型

プロバイダが提供しているIP電話サービスです。050から始まる電話番号が利用できます。0ABJ型と比較して料金が安いです。しかし、通話品質が担保されていないことを理解しておきましょう。

アプリ

LINESkypeなどのコミュニケーションアプリなど。お互いにアプリをダウンロードすれば通話が楽しめます。

LINEのように無料で利用できるアプリも登場し、とても便利ですが固定電話に発信することはできません。また、通話品質が担保されておらず、音声が途切れてしまうことがあります。

IP電話と固定電話の料金比較

IP電話を導入する場合は、インターネット環境が整っていれば設置工事は必要ありません。

またインターネット回線を用いて通話するため電話加入権を購入する必要もありません。設定費用を支払うだけで済むため、固定電話と比較して初期費用を抑えられます。

また、インターネット回線を用いて通話するため、通信距離に応じて通話料金が変動することもありません。「導入費用」「基本料金」「通話料金」が安くなるため、電話料金を安く抑えたい方は固定電話からIP電話に切り替えることをおすすめします。

IP電話固定電話
導入費用約3,000円約36,000円
基本料金0円約1,500円
3分間の通話料金一律8.5円~10km 8.5円
~20km 20円
~30km 30円
30km~ 40円
▲IP電話と固定電話の料金比較例

IP電話のメリット

IP電話に切り替えるメリットは4つあります。

電話料金を安く抑えられる

繰り返しになりますが、固定電話からIP電話に切り替えると電話料金が安く抑えられます。

基本料金が0円になり、通話料金も通信距離に関係なく一律8.5円/3分ほどです。県外の企業に電話をかけたり、海外の企業に電話をかけたりする場合は、通話料金が安くなるのを実感できます。

初期導入がスピーディー

固定電話の場合は、交換機工事と配線工事をしなければいけません。そのため、NTTなどの事業者と工事日を決めて工事をしてもらうことで、サービスが利用できるようになります。

その一方でIP電話は交換機工事や配線工事は必要ありません。インターネット環境が整備されていれば、電話番号が発行されてサービスの利用ができます。

そのため、電話を早期に導入したいという方はIP電話がおすすめです。

PCやスマホを電話機として登録できる

IP電話はPCやスマホを電話機として登録できます。

IP電話をPCに接続すれば、着信時に電話番号や氏名などの情報をPC上で確認できます。発信履歴や着信履歴を確認することも可能です。

IP電話をスマホに接続すれば、外出時に重要な電話を取り逃してしまうという心配もなくなります。

CRMシステムやSFAツールと連携できる

IP電話は、CRMシステムやSFAツール、通話録音システムなどと連携できます。

CRMシステムとIP電話を連携すれば、顧客情報に着信履歴や発信履歴が残せて、どのようなやり取りをしたか確認できることが魅力です。顧客情報管理が強化できて、対応品質を上げていけます。

IP電話のデメリット

IP電話に切り替えるデメリットも3つあります。

フリーダイヤルサービスが利用できない

IP電話にはフリーダイヤルサービスが提供されていません。フリーダイヤルサービスとは、相手が発信してきた場合の通話料金を契約者が負担する着信課金サービスをいいます。カスタマーサポート窓口の電話番号がフリーダイヤルになっていることが多いので、よく目にすると思います。

とても便利なサービスですが、IP電話に切り替えるとフリーダイヤルサービスが利用できなくなります。 

緊急通報サービスが利用できない

IP電話は、以下のような緊急通報サービスが利用できなくなります。

119災害救急情報センターへの通報
火事の緊急通報、救助・救急車の要請の際に使用する
171自然災害時に家族の安否確認や集合場所の確認をする
118海上保安庁への通報
海上における事件・事故の緊急通報の際に使用する
110警察への通報
事件・事故の報告の際に使用する

ネット環境によって通信が不安定になる

IP電話の通話品質はインターネット回線の速度に影響されます。そのため、ネット環境によっては固定電話より通話品質が悪いと感じてしまうかもしれません。

例えば、電話をしながら大容量のファイルをお客様に送ると通話品質が悪くなります。このような事態を防ぐためにも、事前にインターネット環境の確認と整備が必要です。

総務省ではIP電話サービスの音声品質を「A」「B」「C」と3ランクに分けています。そのため、音声品質が気になる方はAランクのサービスを提供している事業者のIP電話を利用するようにしましょう。

停電時に利用できない

IP電話は停電時に使用できません。その理由は、IP電話の中継を行う通信機器VoIPゲートウェイやデータ変換を行う装置がストップしてしまうためです。地震や豪雨などの災害、設備トラブルによって急に停電が発生した場合は業務に支障をきたす可能性があります。

そのため、UPS(無停電電源装置)を導入し、VoIPゲートウェイとONU(光回線終端装置)に電源を一定時間供給できるようにして停電時も利用できる状態にしておくなどの対策も必要です。

まとめ

IP電話とはインターネット回線を用いて通話ができる電話のことをいいます。固定電話からIP電話に切り替えると「初期費用」「基本料金」「通話料金」を安く抑えられます。

また、PCやスマホを電話機として使用できたり、CRMシステムや音声録音システムと連携できることがメリットです。

しかし、フリーダイヤルや通報サービスが利用できません。そのため、IP電話のメリット・デメリットを理解した上で活用するようにしましょう。

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Akala Note編集部


右も左もわからないままIT企業に入社。研修でテレアポ、テレマーケティングのおもしろさにはまり、インサイドセールス部門に配属を希望。法人営業、マーケティング部門も経験し、いまでは新人研修も担当する。BtoB営業・マーケティングのオールラウンダーをめざして奮闘中!

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