営業活動を効率的に進めるうえで、見込み客との接点をどう構築するかは極めて重要なポイントです。その中でも「ハウスリスト(自社保有リスト)」は、営業成果を左右する“武器”とも言える存在。
今回は、営業初心者に向けて ハウスリストの作り方の基本と成果を上げるためのコツ をわかりやすく解説していきます。
※この記事は2021年10月に公開されたものを加筆し更新しています。
そもそも、ハウスリストとは?
ハウスリストとは、「自社が独自に保有する見込み客や顧客のリスト」のことを指します。
これは、過去に接点があった企業、資料請求をしてくれた企業担当者名、展示会で名刺交換した相手など、何かしらの形で接点がある人たちの情報をまとめたものです。
ハウスリスト とは?
ハウスリストとは、マーケティング活動や営業活動などのリードジェネレーションによって獲得された見込み顧客リストのことをいいます。
企業名、担当者名、メールアドレス、電話番号などの情報を指し、データベース化してリードナーチャリング(顧客育成)を行っていく際に活用されます。
ハウスリストを効率的に獲得すること、ハウスリストの質と量を担保することが「リードジェネレーション」に求められています。
また、自社の商材を購入する可能性の高い企業属性についても明確にイメージしておかなければなりません。
また、ハウスリストは常に「更新」して最新情報にしておくことはもちろん、CRMやSFAなどのツールを活用して活動履歴、受注確度、商談内容などを記録し、社内で共有することも必要です。
◆関連用語
ハウスリストが重要な理由
ハウスリストが重要な理由は、営業効率が格段にアップからです。まったくの新規リストに比べ、すでに接点がある相手にアプローチするほうが、信頼も築きやすく成約率も高くなります。
また、企業名、業界・業種、従業員数、資本金、担当者名、連絡先など、 正確なリストを蓄積すればするほど、営業・マーケティングの再現性を高めることができます。メール配信やセミナー案内など、 リードナーチャリング にも活用しやすくなります。
ハウスリストと他リストとの違い

ハウスリストとよく似た言葉にコールドリストというものがあります。
どちらも「営業リスト」であることには変わりありませんが、リードの属性や見込み度合いによってリストの呼び方が変わります。リードとは「見込み顧客」のことをいいます。
営業リストは大きくわけると、「ハウスリスト」と「コールドリスト」の2種類になります。ほかに「ホワイトリスト」「ホットリスト」「失注リスト」も営業活動には欠かせないものです。それぞれのリストに応じて営業手法も変わってくるので、覚えておくと便利です。
リストの種類 | 違い |
---|---|
ハウスリスト | マーケティングや営業活動を通じて獲得した見込み顧客リスト |
コールドリリスト | 外部から取得した潜在顧客のリスト 接点がないため成約率が低い |
ホワイトリスト | コールドリストから自社のターゲットに合致する企業を選定したリスト ABM(アカウントベースドマーケティング)戦略に有効 |
ホットリスト | リードスコアリングにより成約可能性が高いと判断された見込み顧客のリスト |
失注リスト | 過去に商談が成立しなかった顧客のリスト 再アプローチにより成約の可能性がある |
ハウスリスト
ハウスリストとは、マーケティング活動や営業活動などのリードジェネレーション(顧客創出)によって獲得された「見込み顧客リスト」のことをいいます。
ハウスリストには企業名、担当者名、メールアドレス、電話番号などの情報があり、このリストを元にリードナーチャリング(顧客育成)を行います。
ハウスリストは常に更新して最新情報にしておくことはもちろん、CRMやSFAなどのツールを活用して活動履歴、受注確度、商談内容などを共有することも大切です。
リードナーチャリングの手法については、以下の記事にわかりやすくまとめています。
コールドリスト
コールドリストとは、営業リスト販売サービスから購入したり、インターネットで収集するなどで作成したリストのことをいいます。
資料請求や名刺交換などを経ていないため、担当者の氏名や担当部署、自社商品やサービスへの興味関心度合いが不明なため、アポイントや成約に到達する確率はとても低くなることがあります。
コールドリストは「潜在顧客リスト」と位置づけられ、アポイントの成果を出すにはそれなりのコール数が必要になります。また、継続的にフォローを行うことで、コールドリードからホットリードに転換する可能性もあります。
コールドリストからハウスリストへの転換率をあげるには、ある程度ターゲティングを行って、自社商品やサービスに興味を持つ可能性の高い企業に絞ったリストを作成する必要があります。
ホワイトリスト
コールドリストに似たものに「ホワイトリスト」があります。
ホワイトリストとは、コールドリストから条件に合う企業のみを選定してリスト化したもののことです。自社の顧客になりそうな企業を狙ってアプローチすることで、売り上げを最大化していこうという目的があります。
このような営業・マーケティング手法をABM(Account Based Marketing)といいます。
ホットリスト
ホットリストとは、マーケティング部門が見込み客を獲得(リードジェネレーション)し、メルマガやセミナーなどで顧客を育成(リードナーチャリング)した上で成約の可能性の高い見込み顧客を選別(リードクオリフィケーション)したリストのことをいいます。
ホットリストと判断するには、見込み顧客の行動を点数化(リードスコアリング)し、一定の基準を満たしていることが条件になります。
失注リスト
失注リストとは、過去に商談したものの失注してしまった見込み顧客のリスト、またはリードナーチャリングの過程で離脱してしまった見込み顧客のリストのことをいいます。
いちどは自社の商品やサービスに興味を持ってくれたということなので、そのまま眠らせてしまうにはもったいないリストです。失注リストに再度アプローチして商談化をめざすリードリサイクルに活用することで、新たに見込み顧客を獲得するよりも効果的な営業活動ができるといわれています。
ハウスリストの作り方・基本ステップ

実際にハウスリストを作るときは、以下のステップで進めるとスムーズです。
ステップ1:リストの目的を明確にする
まずは「どんな営業活動のために使うリストなのか」を明確にしましょう。
- 新規開拓用?
- 既存顧客へのアップセル・クロスセル?
- 特定業界へのアプローチ?
目的が変われば、収集すべき情報やリストの構成も変わってきます。
どの場合でも、まずは自社の商品やサービスを使ってもらえそうな企業について「ペルソナ」を細かく設定する必要があります。さらに、ニーズがありそうか、ニーズに応えられそうかなども加味して、どんな企業をリスト化すべきかを明確にしておきます。
ステップ2:情報ソースを整理する
次に、自社内にある情報を棚卸ししましょう。以下のようなソースが使えます。
- 社内の名刺を集める(展示会・営業訪問など)
- 問い合わせフォームの履歴
- 資料請求リスト
- セミナー・ウェビナー参加者
- MA(マーケティングオートメーション)やCRMのデータ
バラバラに点在していることが多いので、まずは一覧に統合することが重要です。
Webマーケティングを活用する企業も増えています!
Web広告やオウンドメディアなど、Webマーケティングによってリード獲得をめざす企業が増えています。
なかでも検索連動型のリスティング広告やSNS広告は、広告単価も安く、専門的な知識がなくても出稿可能です。ランディングページ(LP)へ誘導して連絡先を獲得する方法が一般的で、BtoB企業ととても相性が良いです。
同じくオウンドメディアに取り組む企業も増えています。SEOに関する知識が必要ですが、狙ったキーワードで集客できることから、成約に近いリードを獲得することも可能になります。
ステップ3:必要な情報項目を定義する
リストに含めるべき情報の例は以下のとおりです。
- 会社名
- 担当者名
- メールアドレス
- 電話番号
- 業種・業界
- 売上規模・従業員数
- 過去の接点履歴(例:〇月〇日 展示会にて名刺交換)
※注意点: 情報が古いままでは逆効果になるので、鮮度の高いデータを保つ工夫も必要です。
ステップ4:リストを整形・分類する
情報をまとめたら、目的や属性別に分類していきます。たとえば、
- 業種別(IT業界、製造業、小売業など)
- 地域別(関東、関西、九州など)
- 見込み度別(A:すぐに提案可能、B:育成中、C:情報提供のみ)
この分類がしっかりしていると、ターゲティングが一気にラクになります。
成果を出すためのハウスリスト活用のコツ
ハウスリストは作るだけで終わりではありません。以下のコツを押さえることで、成果を最大化できます。
コツ1:定期的にメンテナンスを行う
企業の移転や廃業、担当者の人事異動やメールアドレスの変更など、情報は常に変化しています。最低でも 四半期に一度は情報を更新し、「使えるリスト」を維持することが大切です。
コツ2:CRMやMAツールと連携する
ExcelやGoogle スプレッドシートで管理するのも便利ですが、リストの量が増えると非効率です。CRM(顧客管理システム)やMA(マーケティングオートメーション)ツールと連携させると、
- アプローチ履歴の可視化
- スコアリング
- ステップメールの自動配信
など、営業効率を飛躍的に向上させることができます。
コツ3:リストを“育てる”という視点を持つ
ハウスリストはただの「名簿」ではありません。メールマガジンの配信やホワイトペーパーの提供、ウェビナー案内などを通じて、徐々に見込み度を上げていく“育成リスト”として活用することが、営業成果に直結します。
まとめ
ハウスリストは、単なる連絡先の一覧ではなく、「成果を出すための営業資産」です。リストの質を高め、戦略的に活用することで、営業活動は格段にスムーズになります。
ただ企業情報が一覧になっているものではなく、マーケティングや営業活動によって得られた企業情報をリスト化し、さらに「最新情報に更新されている」「重複がない」「ターゲットが絞り込まれている」という条件を満たしていることが質の高いハウスリストといえます。
ハウスリストの作成方法はさまざまですが、展示会やイベントで名刺交換をする以外にも、Webマーケティングを活用して、より成約に近いリードを集める方法が主流となっています。
最初は地道な作業が多いかもしれませんが、一度しっかりと基盤をつくっておけば、その後の営業活動に大きな差が生まれます。ぜひ今日から、自社のハウスリストを見直し、成果につなげていきましょう!
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